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訪問看護を辞めたいと感じたら|5つの原因と対処法を解説
目次
- 01訪問看護を辞めたいと感じるのはあなただけじゃない
- 02訪問看護師が辞めたくなる5つの原因
- 1人での訪問・判断の孤独感と不安
- オンコール待機の精神的拘束
- 記録・事務作業に時間を奪われる
- 看取りの頻度と精神的重圧
- 給与が病院より低い
- 03「もう限界かも」と感じたときのセルフチェック
- 04訪問看護を辞めたいときの3つの対処法
- 1. まず「何が辛いか」を言語化する
- 2. ステーションの規模・体制を変える
- 3. 病院・クリニックへの転職も選択肢に
- 05よくある疑問 Q&A
- Q. 訪問看護を辞めたいと思うのは、慣れ不足が原因ですか?
- Q. 訪問看護の経験は他の職場で評価されますか?
- Q. 転職先として人気のある職場はどこですか?
- 06失敗例・よくあるNG:訪問看護からの転職でやりがちなミス
- NG1:「スタッフ数が多いから安心」とオンコール体制を確認しないまま入職した
- NG2:1人訪問の不安を「慣れれば解決する」と自分に言い聞かせ続けた
- NG3:「看取りに慣れなければプロではない」と感情を押し込み続けた
- 07まとめ:訪問看護の経験は「あなたの強み」です
- 次のステップへ
「また今夜、オンコールが鳴るかもしれない…」——そう思いながら眠れない夜を過ごしていませんか。
訪問看護を辞めたいと感じる主な原因は、1人での判断への不安・オンコール待機による精神的拘束・病院より月約2.6万円低い給与総額の3つです。ただしこの給与差には続きがあります。基本給だけで比べると病院との差はわずか3,258円で、総額の差のほとんどは基本給ではなく手当の差(夜勤・当直手当を含む)から生まれています(日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」)。「訪問看護は評価が低いから給料が安い」のではなく、「夜勤をしないぶん手当が付かず総額が下がっている」というのが数字の実態です。
この記事では、辞めたさの原因を公的データで切り分けたうえで、ステーションを変えれば解決するのか・訪問看護そのものを離れるべきなのかを判断する手順と、面接で聞くべき質問文までまとめます。
訪問看護を辞めたいと感じるのはあなただけじゃない
利用者さんの自宅で1人、急変の判断を迫られる瞬間。携帯が鳴るたびに心臓が跳ねるオンコール待機。「この判断で本当に合っているのか」と、車を走らせながら不安になる感覚。これらは訪問看護師にしか分からない、特有の辛さです。まず知ってほしいのは、辞めたいという気持ちはあなただけが抱えているわけではないという事実です。
看護師の約8割が「辞めたい」と思いながら働いている79.2%
日本医療労働組合連合会 看護職員の労働実態調査(2022年)
日本医療労働組合連合会「2022年 看護職員の労働実態調査」(回答35,933人)によると、仕事を辞めたいと「いつも思う」(24.0%)と「ときどき思う」(55.2%)を合わせて、看護職員の79.2%が辞めたい気持ちを抱えながら働いています。5人に4人が、同じような気持ちを知っているのです。
では、訪問看護は病院より辞める人が多いのでしょうか。全国規模で訪問看護ステーションの離職率を継続公表している統計は存在しませんが、神奈川県が病院とステーションの両方に同じ枠組みで実施している調査があり、ここから比較ができます。
| 常勤看護職員の離職率 | 訪問看護ステーション | 病院 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 15.9% | 13.9% |
| 2022年度 | 17.2% | 13.9% |
| 前年度からの変化 | −1.3pt | 増減なし |
| 参考: 全看護職員(常勤+非常勤) | 16.7%(前年度18.1%) | 公表なし |
出典: 神奈川県「令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査結果」訪問看護ステーション編・病院編(令和6年5月実施)
ここで大事なのは、比べる相手をそろえることです。ネット上では「訪問看護の離職率16.7%」と「病院13.9%」を並べた記事をよく見かけますが、16.7%は非常勤を含む全看護職員、13.9%は常勤だけの数字で、そのまま並べても比較になりません。常勤どうしでそろえると15.9%対13.9%で、差は2.0ポイントです。
そして注目したいのは方向です。訪問看護の離職率は前年度から1.3ポイント下がり、病院は横ばい。つまり差は開くのではなく縮まっています。参考として全国の正規雇用看護職員全体の離職率は11.0%(日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」・2024年度データ)です。
読者にとっての意味はこうです。訪問看護は病院よりやや辞める人が多いものの、「みんな次々に辞めていく特殊な世界」ではありません。差は2ポイント、しかも縮小中。あなたが辞めたいのは業界全体のせいというより、いま所属しているステーションの体制による部分が大きい可能性があります。だからこそ、この後の「ステーションを変えるか、訪問看護を離れるか」の切り分けが効いてきます。
※ 神奈川県の地域調査であり、全国の水準とは異なる可能性があります。
「辞めたいと思うのは、慣れていないから」「自分が弱いから耐えられないんだ」と自分を責める必要はありません。訪問看護の仕組みそのものが、看護師に大きな負荷をかけているのです。
訪問看護師が辞めたくなる5つの原因
1人での訪問・判断の孤独感と不安
訪問看護最大の辛さは、利用者さんの自宅という「アウェイ」での判断です。病棟なら隣に先輩がいて、「これどう思いますか?」と一言声をかけられます。しかし訪問先では、その場にいるのは自分だけです。
急変が起きたとき、医師への報告内容を考えながら処置を行う。その間、頼れるのは自分の判断力と経験のみ。この重圧は、訪問看護を経験した人にしか分かりません。
「自分の判断が間違っていたらどうしよう」という不安を抱えたまま、毎日訪問を続けることの消耗感は、非常に大きなものです。
オンコール待機の精神的拘束
「いつ電話が鳴るか分からない」状態の恐ろしさは、実際に体験した人にしか伝わりません。
オンコール待機中は、たとえ電話が1本も鳴らなくても、自由に過ごすことができません。外出や飲酒には制限がかかり、深夜でもすぐ動けるよう準備しておく必要があります。これは心理的な自由を大きく制限する拘束です。
ステーションの規模や体制によって待機日数は大きく異なります。常勤スタッフが少ない小規模ステーションでは、月に何日もオンコール待機が続くことがあります。「鳴らなくてよかった」と思いながら眠れない夜を繰り返すうちに、心身が疲弊していきます。
記録・事務作業に時間を奪われる
訪問看護の超過勤務の主因として、「記録・報告書作成」が多くの看護師から挙げられています。訪問後のステーション戻り・記録入力・ケアマネジャーへの連絡・各種書類作成が積み重なり、利用者さんに使いたい時間と心のエネルギーが書類業務に削られてしまいます。
「もっと利用者さんのそばにいたい。でも記録が終わらない」というジレンマは、訪問看護師の共通の悩みです。
看取りの頻度と精神的重圧
訪問看護では、在宅看取りに立ち会う機会が病院看護師より多い傾向があります。利用者さんと長期間にわたって関係を築くからこそ、看取り後の喪失感は深いものです。
病棟なら同僚と感情を共有できますが、訪問看護師は1人で次の訪問先に向かわなければならないこともあります。悲嘆を処理する時間や場所がないまま、また別の利用者さんへのケアを始めなければならないのです。
この積み重ねが、知らず知らずのうちに心を消耗させていきます。
給与が病院より低い
日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」(2025年1月支給分)で、病院勤務者と訪問看護ステーション勤務者の給与を並べると、差がどこから生まれているのかがはっきりします。
| 2025年1月の給与(正規雇用フルタイム) | 病院勤務 | 訪問看護ステーション勤務 | 差 |
|---|---|---|---|
| 基本給月額 | 283,304円 | 280,046円 | −3,258円 |
| 税込給与総額 | 409,436円 | 383,262円 | −26,174円 |
出典: 日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」(2025年1月支給分)。税込給与総額には通勤・住宅・家族・夜勤・当直手当等を含む
基本給の差はわずか3,258円です。にもかかわらず税込給与総額では26,174円の差がつく。つまり給与差の約9割は基本給ではなく手当の差から生まれています。この調査の「税込給与総額」には通勤・住宅・家族・夜勤・当直手当が含まれるため、内訳の全額が夜勤手当とまでは言い切れませんが、病院とステーションの働き方の違いを考えれば夜勤・当直の有無が最も大きい要素です。年換算すると約31万円の差ですが、その中身は「能力や責任の評価が低い」からではありません。
これは受け止め方を変える数字です。もしあなたが「訪問看護は責任が重いのに評価されていない」と感じているなら、少なくとも基本給という評価軸ではほぼ差がついていません。逆に言えば、病院に戻って総額を上げようとすると、月26,174円のために夜勤を取り戻すことになります。「夜勤ゼロと引き換えの月2.6万円」を高いと見るか安いと見るかは、あなたの生活によって変わるはずです。ここは他人の相場観ではなく、自分の時間の価値で判断してください。
なお、この数字が説明していないのがオンコールです。「責任は重いのに割に合わない」という感覚の多くは、給与総額ではなくオンコール待機の拘束感から来ています。だからこそ次に見るべきは金額ではなく、待機体制の実数です。
看護師全体で最も多い「辞めたい」理由は「人手不足で仕事がきつい」(58.1%)ですが、訪問看護ではこれに加えて、1人での判断の不安・オンコール・看取りの負荷が重なります。複数の要因が絡み合うからこそ、「辞めたい」という気持ちが生まれやすいのです。
「もう限界かも」と感じたときのセルフチェック
このリストは状況を言葉にするための材料であり、何かを判定するものではありません。体調のつらさが続いているときは、専門家に相談することも選択肢の一つです。
あてはまる項目があったなら、それは「慣れが足りない」のサインではなく、今の環境と自分の相性を確認する材料です。「耐えれば慣れる」と思い込んで無理を続けることが、必ずしも正解ではありません。次のセクションで、その辛さがステーションを変えれば解決するものなのかを切り分けていきます。
訪問看護を辞めたいときの3つの対処法
1. まず「何が辛いか」を言語化する
「訪問看護が辛い」という気持ちを、できるだけ具体的に言葉にしてみましょう。
- オンコールの頻度が多すぎる
- 1人での判断が怖い
- 給与が低い
- 看取りの頻度が自分には多すぎる
どれが一番つらいかが分かると、「ステーションを変えれば解決するのか」「訪問看護自体が自分に合っていないのか」を切り分けられます。これが次の行動を決める第一歩です。
メンタル面での不調が深刻な場合は、うつ・メンタル不調を抱える看護師の転職も参考にしてみてください。
⚠️ つまずきやすい落とし穴:「辛い理由」の言語化が曖昧なまま転職先を探してしまう「とにかくオンコールがつらい」と感じていても、実際の原因が「オンコールの回数」なのか「夜間の1人判断が怖い」のか「翌日の訪問件数が減らない疲弊」なのかで、解決策はまったく異なります。回数が主因なら大規模ステーションへの移籍で改善できますが、1人判断への不安が主因なら訪問看護自体が合っていない可能性があります。転職活動を始める前に、「直近1か月でいちばんつらかった瞬間は何か」を具体的に一文で書き出してみてください。書き出した文章を見ると、「環境の問題」か「訪問看護という仕事自体との相性」かが見えてきます。この見極めをせずに転職先を探し始めると、移籍後も同じ不満を繰り返す可能性があります。
2. ステーションの規模・体制を変える
訪問看護ステーションの稼働数は全国17,329カ所(全国訪問看護事業協会「令和6年度 訪問看護ステーション数調査」・2024年4月1日現在)。前年の15,697カ所から1,632カ所増え、前年比10.4%増です。移籍先の選択肢は毎年二桁ペースで増えています。
ただし同じ調査には、見落とせない数字がもう一つあります。2023年度の1年間に新規開設が2,437カ所あった一方、701カ所が廃止されています。1年で全体の約4%が消えている計算です。増えているのは事実ですが、その裏では小規模なステーションが静かに畳まれてもいます。移籍先を選ぶときに「新しくてきれい」「立ち上げメンバー募集」に惹かれる方は、この数字を頭の片隅に置いてください。
大規模・チーム制のステーションに移ることで、オンコール負担や1人での判断への不安が大きく軽減される場合があります。同じ「訪問看護」でも、ステーションの環境によって働きやすさは大きく変わります。「訪問看護は好きだけど、今の環境がつらい」という場合は、まずステーション変更を検討してみましょう。
⚠️ つまずきやすい落とし穴:大規模ステーションに移ったのにオンコール負担が変わらなかった「スタッフが多い大規模ステーションに移ればオンコールが減る」と期待して移籍したものの、実態はあまり変わらなかった——というケースがあります。オンコール負担は「スタッフの総数」だけでなく、「夜間待機の担当者数」「月平均待機日数の実績」「待機中の訪問件数の多さ」によって決まります。移籍前に必ず確認すべき3項目は以下のとおりです。まず「常勤スタッフは何人いますか」だけでなく、「夜間オンコールを担当している人数は何人ですか」を聞きます。次に「1人あたり月平均何日の待機がありますか」を実績値で確認します。そして「待機中に実際に呼び出しが発生する頻度は月平均どのくらいですか」を聞くと、名目上の体制と実態のギャップを把握できます。求人票に「チーム制でオンコールを分担」と書かれていても、担当者が少なければ負担は変わりません。
3. 病院・クリニックへの転職も選択肢に
訪問看護で培ったアセスメント力・多職種連携力・コミュニケーション力は、病院やクリニックでも高く評価されます。「在宅での全体像を見る力」は、外来でも施設でも活かせます。
外来クリニック・介護施設・訪問診療クリニック・健診センターなど、転職先は幅広く存在します。夜勤なし・オンコールなしで月給を維持できる求人も多くあります。
看護師の平均年収は524.7万円(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」・2025年)。同じ調査で看護師の月額給与は365,900円、一般労働者(産業計・男女計)は340,600円なので、看護職は全産業の水準を約7%上回っています。転職先によっては、給与水準の改善を狙うことも可能です。ただし前述のとおり総額の差は夜勤手当が大きいため、「夜勤なしのまま年収を上げる」を狙うなら、求人票の年収例ではなく基本給と固定手当で比較してください。
転職の全体の流れを確認したい方は看護師の転職の流れを、転職先候補として病院を考えるなら病院の離職率データで見る「辞める人が多い職場」を先に読んでおくと、同じ理由で辞める職場を避けやすくなります。介護施設を検討するなら介護施設の看護師を辞めたいと感じる理由に、在宅・施設系ならではのつまずきをまとめています。
⚠️ つまずきやすい落とし穴:訪問看護のスキルを「病院では使えない」と思い込んで自己評価を下げる「訪問看護しかしていないので、病院の面接で何をアピールすればいいか分からない」という声をよく聞きます。しかし、訪問先での全身アセスメント・独立した判断力・ご家族も含めたコミュニケーション・多職種(ケアマネ・かかりつけ医・薬剤師)との連携経験は、病院の外来や地域包括ケア病棟では特に重宝されるスキルです。面接でのアピールに詰まる原因のほとんどは「自分の経験を病院の言語に翻訳できていない」ことにあります。例えば「1人で訪問先の急変を判断した経験」は「独立したアセスメント力と報告連絡相談の実践力」と言い換えられます。転職エージェントに「訪問看護の経験を病院向けにどう伝えればいいか」と相談すると、言語化を一緒に整理してもらえます。
訪問看護の経験、次のステップでも活きます
「訪問看護から転職したい理由」を話すだけでOK。次の選択肢を一緒に整理してもらえます。
よくある疑問 Q&A
Q. 訪問看護を辞めたいと思うのは、慣れ不足が原因ですか?
A. 慣れで解消する部分もありますが、オンコール体制・ステーション規模・看取りの頻度などは個人の努力では変えられない環境要因です。「慣れていないだけ」と自分を責める前に、今の環境があなたに合っているかどうかも確認してみてください。
Q. 訪問看護の経験は他の職場で評価されますか?
A. 訪問看護で培ったアセスメント力・多職種連携・コミュニケーション力は、外来・施設・在宅診療支援など幅広い職場で高く評価されます。「訪問看護しかできない」ということは決してありません。
Q. 転職先として人気のある職場はどこですか?
A. 訪問看護師の転職先として多いのは、外来クリニック・介護施設・訪問診療クリニック・健診センターなどです。夜勤なし・オンコールなしで月給を上げられる求人もあります。夜勤なしの職場については夜勤なしで働ける職場の探し方も参考になります。
失敗例・よくあるNG:訪問看護からの転職でやりがちなミス
訪問看護から転職・移籍を検討する看護師に多い、実際のつまずきパターンを3つ紹介します。
NG1:「スタッフ数が多いから安心」とオンコール体制を確認しないまま入職した
求人票に「スタッフ20名以上の大規模ステーション」と書かれていたため、オンコール負担が少ないと期待して移籍したものの、夜間待機の担当者は実質5〜6人で、月の待機日数は前のステーションとほぼ変わらなかった——というパターンです。スタッフの総数とオンコール担当者数は別の数字です。「夜間に実際に呼び出しが発生する頻度」「1人あたりの月平均待機日数」を面接時に聞かなかったことが、ミスマッチの直接原因になります。大規模であることは選択肢の広さを示しますが、オンコール負担の軽減を目的に移籍する場合は、体制の実数を必ず確認してください。
NG2:1人訪問の不安を「慣れれば解決する」と自分に言い聞かせ続けた
「経験を積めば慣れる」と信じて訪問看護を続けたものの、2年経っても急変時の1人判断への恐怖感が薄れなかった——というケースがあります。アセスメント力は経験で向上しますが、「誰もいない空間で全責任を負う」という心理的プレッシャーへの耐性は、個人の特性に大きく依存します。「怖いのは慣れ不足だ」と自責し続けることで、転職という選択肢を持つこと自体を先送りにしてしまった例は少なくありません。1人判断が根本的に合わないと感じているなら、それは弱さではなく適性の問題です。外来クリニックや病棟への転職を早期に検討する方が、長期的な消耗を防げます。
NG3:「看取りに慣れなければプロではない」と感情を押し込み続けた
在宅看取りに繰り返し立ち会ううちに、「毎回感情的になるのは未熟だ」と自分を責めてケアを続けたものの、ある時点で燃え尽き感が生じて急に働けなくなった——という例があります。訪問看護の看取りは、病棟と違って長期的な関係の末に訪れることが多く、喪失感の深さが異なります。感情を処理する時間や場所がないまま次の訪問に向かう構造は、個人の努力では変えられない環境の問題です。「感情が動くこと」はプロとしての欠如ではありません。定期的に同僚や管理者と感情を言語化できる場(デブリーフィングや振り返り面談)があるかどうかを、ステーション選びの基準の一つにすることをおすすめします。
まずは「どんな選択肢があるか」を知るだけでOK
訪問看護からの転職に詳しいエージェントに相談すれば、あなたの経験を活かせる求人を一緒に探してもらえます。
まとめ:訪問看護の経験は「あなたの強み」です
この記事でお伝えしたかった3つのことをまとめます。
- 訪問看護の「辞めたい」には構造的な原因がある: 1人判断の不安・オンコールの精神的拘束・看取りの重圧は、個人の弱さではなく環境の問題です。給与総額の差(月26,174円)も、基本給ではなく夜勤手当の有無から生まれています
- まず「何が辛いか」を言語化し、方向性を決める: ステーション変更で解決するのか、訪問看護以外の職場に転職するのかを切り分けることが大切です
- 訪問看護で培ったスキルは次のキャリアでも活かせる: アセスメント力・多職種連携力は、病院・クリニック・施設など幅広い職場で評価されます
「今の状況を変えたい」と思ったとき、まずは「どんな選択肢があるのか」を知ることから始めてみてください。
次のステップへ
- 病院への復帰を考えている → 病院の離職率データで見る「辞める人が多い職場」
- 介護施設への転職を考えている → 介護施設の看護師を辞めたいと感じる理由
- 腹膜透析など慢性期の在宅支援に関心がある → 透析看護師が辞めたいと感じる理由
- 同じく少人数職場で悩んでいる → 美容看護師が辞めたいと感じる理由
- うつ・メンタルが限界 → うつ・メンタル不調を抱える看護師の転職
- 人間関係が主な原因 → 看護師の人間関係の悩みと対処法
- 夜勤なしで働きたい → 夜勤なしで働ける職場の探し方
- 退職の伝え方を知りたい → 看護師の退職の伝え方ガイド
- 転職の全体の流れ → 看護師の転職の流れ
- 転職サービスを比較したい → 看護師転職サービス比較
悩みの種類別の対処法は看護師が「辞めたい」と感じたときの対処法まとめにまとめています。
参考文献
- 神奈川県「令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査結果(訪問看護ステーション)」令和6年5月実施(2026-09-08 閲覧)
- 神奈川県「令和5(2023)年度 看護職員就業実態調査結果(病院)」令和6年5月実施(2026-09-08 閲覧)
- 日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」報告書(2025年1月支給分)(2026-09-08 閲覧)
- 全国訪問看護事業協会「令和6年度 訪問看護ステーション数調査結果」(2024年4月1日現在)(2026-09-08 閲覧)
- 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」結果(2024年度データ・2026年3月公表)(2026-09-07 閲覧)
- 日本医療労働組合連合会「2022年 看護職員の労働実態調査」報告集(回答35,933人)(2026-09-08 閲覧)
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2026-09-08 閲覧)