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看護師の離職率・定着率|正規11.0%・新卒8.4%と病院の規模別データ
目次
- 01看護師の離職率:2024年度は正規11.0%・新卒8.4%・既卒16.1%
- 02看護師の離職率は高いのか:全産業・医療福祉と比べる
- 03定着率とは何か:離職率からの換算と注意点
- 04病院の規模・運営する組織・地域で、離職率はここまで違う
- 05応募先の離職・定着を、相場とそろえて比べる手順
- 06既卒(中途)で入る人が、入る前と入った後にできること
- 07よくある失敗
- 08よくある質問
- Q. 看護師の離職率は高いのですか?
- Q. 看護師の定着率はどのくらいですか?
- Q. 新卒看護師の離職率はどのくらいですか?
- Q. 中途採用(既卒)の離職率はどのくらいですか?
- Q. 病院の離職率は求人票でわかりますか?
- Q. 転職サービスに相談すると、費用はかかりますか?
- 09まとめ
- 次のステップへ
2024年度の病院の看護職員の離職率は、正規雇用11.0%、新卒8.4%、既卒16.1%でした(日本看護協会)。
正規雇用の11.0%は、全産業の一般労働者(11.4%、2025年)と比べて突出して高い水準ではありません。入職した年度の末まで在籍した割合に直すと、新卒は91.6%、既卒は83.9%です。ただし、離職率は病院の規模や運営する組織で違い、99床以下の病院は13.1%、500床以上は10.0%でした。応募先の数字は、期間・対象・分母をそろえてから、規模と運営する組織が近い病院の相場と比べます。
看護師の離職率:2024年度は正規11.0%・新卒8.4%・既卒16.1%
同僚が続けて辞めていくと、「うちの職場だけ?」「看護師はみんなこうなの?」と不安になりますよね。まずは全国の数字と、その数え方を押さえておきましょう。
病院の正規雇用看護職員の離職率。毎年およそ9人に1人が職場を離れる11.0%
日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(2024年度)(2024年)
| 区分(2024年度) | 離職率 | 計算の仕方 |
|---|---|---|
| 正規雇用看護職員 | 11.0% | 年度の総退職者数(定年退職を含む)÷平均職員数。総退職者は6万709人 |
| 新卒採用者 | 8.4% | 新卒採用者3万7,386人のうち、年度末までに退職した3,144人 |
| 既卒採用者 | 16.1% | 既卒採用者2万7,005人のうち、年度末までに退職した4,347人 |
出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書(No.102)表25。調査の対象は全国の病院8,022施設で、有効回答は3,502病院(43.7%)。正規雇用の離職率は、そのうち3,440病院の回答から算出されています。看護職員は保健師・助産師・看護師・准看護師で、短時間勤務を含む正規雇用職員が対象です(パートや臨時職員などは含みません)
既卒採用者は、新卒ではない看護職経験者として採用された人で、いわゆる中途採用にあたります(同じ法人内の異動は含みません)。
11.0%は、病院を辞めた人の割合です。看護職そのものをやめた人ではなく、別の病院や訪問看護などに移った人も含みます。定年退職も含みますが、定年退職者は3,449人(3,407病院の回答)で、総退職者6万709人の大半は定年以外の退職です。
直近の推移を見ると、正規雇用は11%前後で大きくは動いていません。新卒は2021・2022年度に10%台まで上がり、その後は下がっています。
| 年度 | 正規雇用 | 新卒採用者 |
|---|---|---|
| 2019年度 | 11.5% | 8.6% |
| 2020年度 | 10.6% | 8.2% |
| 2021年度 | 11.6% | 10.3% |
| 2022年度 | 11.8% | 10.2% |
| 2023年度 | 11.3% | 8.8% |
| 2024年度 | 11.0% | 8.4% |
出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」結果(2026年3月31日公表)図表1
新卒の離職率が上がった2021・2022年度は、新型コロナウイルス感染症の流行期と重なります。ただ、この調査から離職の理由までは分かりません。
看護師の離職率は高いのか:全産業・医療福祉と比べる
厚生労働省「令和7年雇用動向調査」(常用労働者5人以上の約1万5,000事業所が対象)と並べると、次のようになります。
| 対象 | 離職率 | 条件 |
|---|---|---|
| 病院の正規雇用看護職員 | 11.0% | 2024年度。分母は平均職員数。定年退職を含む |
| 全産業の一般労働者 | 11.4% | 2025年(1〜12月)。分母は年初の常用労働者数。パートタイム労働者を除く |
| 全産業の常用労働者(パートを含む) | 13.7% | 同上。パートタイム労働者だけでは19.9% |
| 医療,福祉の一般労働者 | 13.6% | 同上。介護・福祉の職種も含む |
出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」、厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要」表1・表4-2
期間も分母も違うため、厳密な比較はできません。雇用形態で見ると、正規雇用の看護職員に条件が近いのは、パートタイムを除いた一般労働者の11.4%です。看護職員の11.0%は、これと同じくらいの水準といえます。医療,福祉の一般労働者(13.6%)が看護職員より高い理由は、この統計からは分かりません。介護・福祉の職種も含む数字なので、看護職員の数字と同じものとして扱わないようにします。
勤める期間の長さは、平均勤続年数でも見られます。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(有効回答5万9,836事業所)では、看護師(一般労働者)の平均勤続年数は9.8年でした。一般労働者全体の12.7年より短く、女性の一般労働者全体の10.4年に近い水準です。求人票に平均勤続年数が載っていれば、この9.8年が比べる目安の一つになります。
定着率とは何か:離職率からの換算と注意点
求人票や採用ページでは、離職率ではなく「定着率」が載っていることがあります。定着率は、ある時点で入職した人のうち、一定期間後も在籍している人の割合を指すのが一般的です。ただし、日本看護協会の調査が公表しているのは離職率で、全国で定義をそろえた看護職の定着率の公的な統計は、確認できた範囲では見当たりません。
そこで、新卒・既卒の離職率を100%から引くと、「入職した年度の末まで在籍した割合(年度内定着率)」に直せます。
- 新卒採用者: 離職率8.4% → 年度内定着率91.6%
- 既卒採用者: 離職率16.1% → 年度内定着率83.9%
既卒で入った人も、8割以上はその年度の末まで働き続けています。ただし、既卒採用者には年度の途中に入職した人も含まれ、年度末までの在籍期間は人によって違います。16.1%は「入職から1年以内」に辞めた人の割合ではありません。
正規雇用全体の11.0%は、分母が平均職員数で、入職した人を追いかける数字ではないため、定着率には直しません。
求人票の定着率は、次の3点が相場と同じ条件かを見てから比べます。
- 期間: 年度内か、1年後か、3年後か。期間が長いほど定着率は下がります
- 対象: 新卒だけか、中途採用を含むか。既卒の離職率は新卒の約2倍なので、混ざると数字が下がります
- 分母: 看護職員だけか、病院の全職員か。病院全体の数字では、看護部の実態が見えません
病院の規模・運営する組織・地域で、離職率はここまで違う
全国平均の11.0%は、さまざまな病院を合わせた数字です。病床規模別に見ると、規模が小さいほど離職率が高くなっています。
| 病床規模 | 正規雇用 | 新卒採用者 | 既卒採用者 | 回答病院数 |
|---|---|---|---|---|
| 99床以下 | 13.1% | 13.8% | 19.0% | 866 |
| 100〜199床 | 12.6% | 11.3% | 18.0% | 1,223 |
| 200〜299床 | 11.3% | 8.8% | 14.4% | 475 |
| 300〜399床 | 11.1% | 8.3% | 14.4% | 374 |
| 400〜499床 | 10.1% | 8.2% | 14.5% | 208 |
| 500床以上 | 10.0% | 7.6% | 13.1% | 279 |
出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書(No.102)表28(結果の資料では図表2)。回答病院数は、正規雇用の離職率の算出に使われた数
99床以下の病院では、既卒で入った人の19.0%、ほぼ5人に1人がその年度のうちに辞めています。年度内定着率に直すと81.0%で、500床以上の86.9%と約6ポイントの差があります。小さな病院で働いている人が自分の職場の数字を見るときは、全国平均の11.0%ではなく、同じ規模の数字と比べてください。
設置主体(病院を運営する組織)でも差があります。
※ 差が見えるよう、グラフの起点は0%ではありません。掲載した区分で最も低い公立(8.0%)と、最も高い医療生協(14.4%)の差は6.4ポイントで、棒の長さの比ほどは離れていません。
回答病院の半数を超える医療法人(社会医療法人を含む1,875病院)は14.0%で、全体より3ポイント高い水準です。既卒採用者の離職率も18.1%でした。医療法人の病院と比べるときの目安は、全国の11.0%より、この14.0%のほうが近いということです。なお、ここでいう「公立」には地方独立行政法人や公立大学法人、「国立」には労働者健康安全機構や地域医療機能推進機構が含まれます。
運営する組織の差と規模の差は、重なっている可能性があります。組織ごとに病院の規模の構成が違えば、その影響も数字に混ざるため、この表だけで「運営する組織が離職率を決めている」とはいえません。
都道府県別の正規雇用の離職率は、次のとおりです。
| 高い都府県 | 離職率 | 低い県 | 離職率 |
|---|---|---|---|
| 大阪府 | 14.1% | 山形県 | 7.1% |
| 奈良県 | 14.1% | 徳島県 | 7.2% |
| 神奈川県 | 13.3% | 青森県 | 7.3% |
| 東京都 | 13.0% | 秋田県 | 7.4% |
| 千葉県 | 12.9% | 岩手県 | 7.5% |
出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書(No.102)表26。回答病院数は都道府県ごとに26〜232病院
上位は首都圏と関西圏の都府県が占めました。ただし、同じ大都市圏でも愛知県は10.7%、福岡県は11.1%で、全国平均と同じくらいです。既卒採用者に限ると、大阪府と兵庫県(20.1%)、沖縄県(20.0%)、和歌山県(18.8%)が高くなっています。回答病院が30前後の県もあるため、県の数字は年によって動きやすいと考えられます。地域ごとの差の理由は、この調査からは分かりません。大阪の状況は大阪の看護師転職ガイドで詳しく扱っています。
応募先の離職・定着を、相場とそろえて比べる手順
この手順は、病院に応募するときに、離職率や定着率を相場と比べるためのものです。今の職場の数字を確かめたいときも、同じ順で使えます。
- 数字を手に入れる: 求人票や採用ページに載っていなければ、見学や面接で聞きます。今の職場の数字は、看護部の年報や採用ページに載っていることもあります
- 数字の種類と条件を書き出す: 離職率か定着率か、対象は新卒か中途か、看護職員だけか病院全体か、期間は年度内か1年後・3年後か
- 人数で聞き直す: 率だけでなく、「昨年度に中途で入職した看護師は何人で、その年度の末までに何人が退職しましたか」と、年度と人数で聞きます
- 相場と比べる: 規模別と設置主体別の、両方の相場と並べます(下の「比べる相手の決め方」)
- 高い場合は理由を聞く: 退職が多かった年度の事情と、いま取っている対策を聞きます
面接での聞き方は、看護師の面接でよく聞かれる質問と回答例の逆質問の節で、確かめたい条件ごとに例文を示しています。
新卒の枠で応募する場合は、法律上の手段もあります。青少年の雇用の促進等に関する法律第13条(2026年9月時点)は、新卒などであることを条件に募集する事業主に対し、応募する人や応募しようとする人から求められたら、「青少年雇用情報」を提供することを義務づけています。対象になる「学校卒業見込者等」には、卒業見込みの人のほか、学校を卒業した人でこれに準ずる人も含まれます(同法施行規則第2条)。ただし、提供する項目は「募集・採用の状況」「職業能力の開発・向上の取組」「職場への定着の促進の取組」の3つの区分から、それぞれ1項目以上を事業主が選べます。新卒者などの採用者数・離職者数が出てくるとは限らないため、出てこなければ手順の3つ目のように人数で聞きます。中途採用の募集は、この規定の対象ではありません。
比べる相手の決め方: 応募先の規模と設置主体の、両方の相場を並べます。たとえば150床の医療法人の病院なら、100〜199床の12.6%と医療法人の14.0%です。
- 両方の相場より高い: 退職が多い理由と、いま取っている対策を聞きます
- 両方の相場のあいだか、それより低い: 離職率だけで候補から外さず、夜勤や教育体制など、ほかの条件と合わせて判断します
分母が小さい病院: 病院ごとの率は、職員数が少ないと大きく動きます。全国の既卒採用者は1病院あたり平均約8人(2万7,005人÷3,440病院)なので、1人辞めるだけで既卒の離職率は10ポイント以上動く計算です。小さな病院や開院して間もない病院では、率ではなく人数を、できれば2〜3年分聞きます。
⚠️ つまずきやすい落とし穴求人票に「定着率95%」とあると、安心して応募したくなります。ところが、その数字が「新卒だけの年度内定着率」なら、全国の新卒の年度内定着率91.6%と比べて少し高い程度です。中途で入るあなたに近い数字は既卒の83.9%で、比べる相手が違います。反対に「病院全体の3年後定着率」なら、事務職など看護職以外も混ざります。数字の高さだけで判断せず、「この数字は、誰が、いつの時点で在籍している割合ですか」と聞いてから比べましょう。平均勤続年数も、開院からの年数が浅い病院では短く出るため、年数だけで良し悪しは決められません。
答えが得られないとき: 数字を持っていない、病院全体の数字しか出ない、はっきり答えてもらえない、ということもあります。そのときは、見学の際に配属予定の部署の看護師に、中途で入った人がいまも働いているかを聞く方法があります。転職サービスの担当者に、応募先へ確認してもらう方法もあります(担当者がどこまで把握しているかは求人によって違います)。答えが得られなかったことも、判断材料の一つとして記録しておきます。
比べ終わりの目安: 応募先ごとに次の5つをメモできたら、比較は終わりです。
- 数字の種類と期間
- 対象(新卒か中途か、看護職員か病院全体か)
- 入職者数と退職者数
- 規模別・設置主体別の相場との差
- 相場より高い場合に聞いた理由
この手順が合わない場合: 上の相場は、病院を対象にした調査の数字です。クリニック、訪問看護ステーション、介護施設に応募する場合は、この表とは比べられません。人数と、中途で入った人がいまも働いているかを聞く方法だけを使います。
既卒(中途)で入る人が、入る前と入った後にできること
既卒採用者の離職率16.1%は、新卒の8.4%の約2倍です。ただ、既卒の人がなぜ辞めたのかを全国で集計したデータは、この調査にはありません。
ここからは編集部の推測ですが、中途で入る人は、同期がいないまま既存のチームに加わり、前の職場と違う手順や記録の方法に慣れる必要があります。入職前に、次の3点を見学や面接で聞いておくと、入ってからのずれを減らしやすくなります。
| 聞くこと | 質問の見本 | 答えの読み方 |
|---|---|---|
| 中途採用者向けの研修やフォロー | 「中途で入職した看護師には、最初の数か月、どなたが相談役につきますか」 | 担当者や期間が具体的に出てくれば、受け入れの手順がある。「みんなで見ます」だけなら、相談先が決まっていない可能性がある |
| 配属先の人員と体制 | 「配属予定の病棟の看護師の人数と、夜勤は何人体制ですか」 | 人数と体制がすぐに出てくれば、実態を把握している。答えがあいまいなら、見学で現場を見て確かめる |
| 中途で入った人の定着 | 「昨年度に中途で入った方は何人で、年度末の時点で何人が続けていますか」 | 人数で答えられるかを見る。全国の既卒の年度内定着率83.9%を大きく下回るなら、理由を聞く |
「中途採用者向けの研修があります」と聞いて安心し、中身を聞かないまま入職すると、期待していた指導の期間や内容と違っても、入ってからでは言い出しにくくなります。研修やフォローは「ある・ない」ではなく、「誰が、いつまで、何をするか」で聞きましょう。たとえば「相談役の方は何か月つきますか」「前の職場で経験のない処置は、どのように教えてもらえますか」と具体的に聞くと、病院ごとの答えの差が見えます。聞いた答えはその場でメモし、入職前に受け取る労働条件の書面と合わせて見返せるようにしておくと、あとで「聞いていた話と違う」と感じたときに、どこが違うのかを整理できます。
入職した後にできることもあります。どれも効果が公的なデータで確かめられたものではありませんが、入ってからのずれを小さくするための備えです。
- 最初の1か月のうちに、手順や記録で分からないことを聞ける相手を決めておく
- 前の職場とやり方が違う点をメモし、まとめて教育担当や上司に確認する
- 入職前に聞いていた条件(研修の内容、夜勤に入る時期など)と違う点があれば、早めに看護部に相談する
中途で入る前に確かめたいことは、看護師3年目が「つらい」と感じる理由でも、率ではなく人数で聞く方法として扱っています。
よくある失敗
失敗例1: 今の職場の離職率が全国平均より高いというだけで、辞めると決める 自分の職場が150床の医療法人で離職率が13%なら、全国の11.0%より高くても、100〜199床(12.6%)と医療法人(14.0%)の相場のあいだです。まず規模と設置主体の相場と比べ、そのうえで自分の夜勤や残業の負担が増えているかを見ます。辞めるかどうかの考え方は、看護師が辞めたいと思ったときの対処法で整理しています。
失敗例2: 面接で「離職率は何%ですか」とだけ聞く 返ってきた数字が病院全体の数字だったり、定年退職を含む数字だったりすると、既卒の相場と比べられません。「昨年度に中途で入った看護師の人数と、その年度の末までに辞めた人数」のように、対象と期間を指定して聞きます。
失敗例3: 離職率が低い職場は必ず働きやすいと決めつける 離職率が低い背景には、手厚い教育で定着している場合もあれば、近くに移る先が少ない地域という場合もあります。離職率の低い県に東北地方の県が多いことも、理由までは分かっていません。見学や面接で「長く働いている方が多い理由」を聞き、数字の中身を確かめてください。
よくある質問
Q. 看護師の離職率は高いのですか?
A. 2024年度の病院の正規雇用看護職員の離職率は11.0%で、厚生労働省「令和7年雇用動向調査」の全産業の一般労働者(11.4%)と同じくらいです。期間や分母が違うため厳密には比べられませんが、突出して高い水準ではありません。
Q. 看護師の定着率はどのくらいですか?
A. 全国で定義をそろえた看護職の定着率の公的な統計は、確認できた範囲では見当たりません。日本看護協会の2024年度の離職率から換算すると、入職した年度の末まで在籍した割合は新卒91.6%、既卒83.9%です。
Q. 新卒看護師の離職率はどのくらいですか?
A. 2024年度は8.4%で、前年度の8.8%から下がりました。病院の規模別では、99床以下で13.8%、500床以上で7.6%です。
Q. 中途採用(既卒)の離職率はどのくらいですか?
A. 2024年度は16.1%で、新卒の約2倍です。99床以下の病院では19.0%、医療法人では18.1%でした。辞めた理由を全国で集計したデータはありません。
Q. 病院の離職率は求人票でわかりますか?
A. 載っていない求人票もあります。その場合は、見学や面接で「昨年度に入職した人数と、その年度の末までに辞めた人数」を聞くと、規模別や設置主体別の相場と比べられます。新卒の枠で応募する場合は、青少年雇用情報の提供を求めることもできます。
Q. 転職サービスに相談すると、費用はかかりますか?
A. 求人を紹介する転職サービス(有料職業紹介事業者)は、職業安定法第32条の3第2項により、一部の例外を除いて求職者から手数料を受け取れません。紹介を伴わない有料のサービスもあるため、料金は各サービスの案内で確かめてください。連絡の方法や時間帯は、登録時に希望を伝えておきましょう。電話が多くて困ったときの対処は看護師転職サイトの電話がしつこいときにまとめています。都道府県のナースセンターも、看護職向けの無料の職業紹介を行っています。
転職するか決める前に、職場の情報を集めておく
中途で入った人がどのくらい続いているかは、求人票だけでは分かりにくい情報です。まだ転職するか決めていなくても、条件に合う職場があるかを見ておくと判断しやすくなります。
まとめ
- 2024年度の離職率は、正規雇用11.0%、新卒8.4%、既卒16.1%です。年度内定着率に直すと新卒91.6%、既卒83.9%です
- 正規雇用の11.0%は、全産業の一般労働者(11.4%)と同じくらいの水準です
- 離職率は病院の規模・設置主体・地域で違います。99床以下は13.1%、500床以上は10.0%、公立は8.0%、医療法人は14.0%でした
- 応募先の数字は、期間・対象・分母をそろえ、規模別と設置主体別の両方の相場と並べます。率だけでなく人数で聞きます
離職率は、職場の良し悪しを決める答えではなく、見学や面接で何を聞くかを決めるための材料です。
次のステップへ
- 1年目で辞めたい気持ちと向き合いたい方は → 看護師1年目で辞めたい
- 辞めたい理由から次の一手を考えたい方は → 看護師が辞めたいと思ったときの対処法
- 転職先が合わず、すぐ辞めたくなっている方は → 看護師が転職に失敗して辞めたいとき
- 応募先の面接で、中途で入った人の定着を聞きたい方は → 看護師の面接でよく聞かれる質問と回答例
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