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看護協会に入るべき?年会費・賠償保険・研修割引で決める4つの判断軸
目次
- 01看護協会は任意加入|就業看護師の入会率は53.9%(2020年時点)
- 02入会にかかるお金|年会費は1.1万〜1.5万円、入会金は県で差が大きい
- 03看護協会に入るメリットは?会員限定のものと、会員でなくても使えるもの
- 04看護協会に入るべきかを決める4つの軸
- 軸1: 個人の賠償への備えを、看護協会の保険で持ちたいか
- 軸2: 会員価格の研修を、年に何回受けるか
- 軸3: 職種と職場の事情
- 軸4: 入会する時期
- ケース別の結論|看護協会に入るべきか
- 05入会・継続・退会の手順
- 手順1: 入会する
- 手順2: 毎年の継続を確かめる
- 手順3: 退会する
- 06失敗例・よくあるNG
- 07よくある質問
- Q. 看護協会に入らないと、職場で不利になりますか?
- Q. 認定看護師や認定看護管理者を目指すなら、入会は必須ですか?
- Q. 年度の途中で入ると、年会費は安くなりますか?
- Q. 転職して別の県に移ったら、どうなりますか?
- Q. 看護連盟とは何ですか?協会に入ると入らされますか?
- Q. 看護協会に入るメリットは?
- Q. 看護協会はいつ退会するのがよいですか?
- 08まとめ
就職や転職のときに入会申込書を渡され、「みんな入っているから」と言われて迷っている方へ。
看護協会に入るべきかは、看護協会の保険で個人の賠償に備えたいか、研修の会員価格で年会費の元が取れるかで決まります。 入会は本人の申込みで行う任意の手続きです。費用は都道府県看護協会と日本看護協会の年会費を合わせて、年1.1万〜1.5万円ほど(東京都・神奈川県・埼玉県・大阪府の2026年度の例)。初めて入る年は、県によって入会金もかかります。
決める軸は次の4つです。
- 看護協会の賠償責任保険で備えたいか(この保険は会員しか入れません)
- 会員価格の研修を年に何回受けるか
- 職種と職場の事情
- 入会する時期(神奈川県・埼玉県の案内では、年会費は年度の途中でも同額です)
公式の会費表・掛金表・研修の料金表をもとに、それぞれの軸の判断材料を並べます。
看護協会は任意加入|就業看護師の入会率は53.9%(2020年時点)
看護協会は、保健師・助産師・看護師・准看護師の職能団体です。都道府県看護協会の会員が日本看護協会の会員になる仕組みで、入会の窓口は都道府県看護協会です。
就業している看護師のうち看護協会に入会している人の割合。およそ2人に1人で、入っていない人も同じくらいいる53.9%
日本看護協会「日本看護協会の入会状況」(就業者数は厚生労働省「令和2年度衛生行政報告例」を基に算出)(2020年)
- 職種で入会率が大きく違います。 助産師は約7割、看護師は約5割、准看護師は約1割です。職場で「みんな入っている」と言われても、それは職場ごとの事情で、全国で見れば入っていない看護職は少なくありません
- 数字は少し古い点に注意してください。 分母は令和2年末の就業者数で、確認できた範囲では、より新しい公式の入会率は見つかりませんでした
- 目安として、約43%という概算もあります。 日本看護協会が示す「会員73万人」(2026年3月のニュースリリース)を、令和6年末の就業者数(4職種計1,698,421人、厚生労働省)で割った編集部の概算です。会員には就業していない人も含まれ、算出方法も違うため、46.1%と比べて増減は言えません
- 新しく入る人は、2021年度まで減っています。 新規入会者は2017年度の48,795人から2021年度は40,694人に、約17%減りました。協会自身も「一度も看護協会に入会したことがない看護職が増えつつある」と書いています
入会にかかるお金|年会費は1.1万〜1.5万円、入会金は県で差が大きい
日本看護協会の年会費は全国一律で5,000円です。これに都道府県看護協会の年会費が加わり、県によっては初回の入会金もかかります。4都府県の2026年度の案内を並べました。
| 都道府県看護協会 | 年会費(日本看護協会分を含む) | 入会金・入会費 | 案内に書かれている注意点 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 15,000円(都協会・会館維持管理費・日本看護協会 各5,000円) | 5,000円(初年度の納入額は合計20,000円)。1994年以後に東京都看護協会の入会金を納入済みなら不要 | 退会の届出が無い限り毎年自動継続 |
| 神奈川県 | 11,000円(69歳まで。70〜79歳は8,000円、80歳以上は5,000円) | 20,000円(初めて神奈川県看護協会に入会する場合) | 2027年度からは、前年度から継続して県を移る場合は入会費不要 |
| 埼玉県 | 11,000円 | 36,000円(一括または3回分割。初めて埼玉県看護協会に入会する場合) | 他県で日本看護協会の年会費を払っていれば、県協会分のみ |
| 大阪府 | 13,000円 | 入会案内のページに記載なし | 2026年度に初めて入会する人は、賠償責任保険の初年度掛金(1年間加入の場合は2,650円)を府協会が負担 |
出典: 東京都看護協会「継続手続きについて」「WEB入会」、神奈川県看護協会「入会案内」、埼玉県看護協会「入会案内」、大阪府看護協会「入会のご案内」「新規入会特典」(いずれも2026年10月2日確認)
ここから分かることは3つです。
- 初年度の負担は、県によって大きく違います。 年会費と入会金を足すと、東京都は20,000円、神奈川県は31,000円、埼玉県は47,000円です。大阪府は年会費13,000円で、入会案内に入会金の記載がありません。2026年度に初めて入る人は、保険の初年度掛金(1年間加入の場合)を府協会が負担します
- 神奈川県・埼玉県では、年度の途中で入っても年会費は1年分です。 会員期間はこの4都府県とも4月1日〜翌年3月31日で、神奈川県と埼玉県は「年度途中で入会しても年会費の金額は変わらない」と明記しています(東京都・大阪府の案内には記載がありません)。10月に入れば、半年分の会員期間に1年分を払うことになります
- 県を移るときの会費の扱いは、県ごとに違います。 神奈川県と大阪府は、他県で当該年度の年会費を払っていれば免除としています。埼玉県が免除するのは日本看護協会分だけで、県協会分は移動先でも払い、初めてなら入会金もかかります
看護協会に入るメリットは?会員限定のものと、会員でなくても使えるもの
会員でないと使えないのは、主に看護協会の賠償責任保険です。研修には会員でない人の一般価格があり、認定看護師の認定審査も会員でなくても受験できます。「入らないと困るのでは」という不安は、会員限定のものと、そうでないものを分けると小さくなります。
| 項目 | 会員 | 会員でない人 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 看護職賠償責任保険(日本看護協会) | 任意で加入できる(掛金は年2,650円。毎年手続き) | 加入できない | 2026年度 制度のご案内 |
| 日本看護協会の研修(2026年度の研修) | 会員価格(例: 60分1,500円、90分2,000円) | 一般価格(例: 60分2,500円、90分3,000円) | 研修ポータルの各研修ページ |
| 認定看護師の認定審査 | 受験できる | 受験できる(受験資格は免許・実務経験5年以上・教育機関の修了で、会員であることは含まれない) | 2026年度 認定看護師認定審査の手引き |
| 機関紙・会員マイページ・看護専門図書館 | 使える | 会員向けサービス | 入会のご案内 |
| 日本看護連盟(政治団体) | 正会員の入会資格がある(別の手続き・別の年会費) | 正会員にはなれない(賛助会員は看護職でなくても入会できる) | 日本看護連盟「入会申込」 |
- 保険の加入条件は、その年度の入会手続きと会費の納入です。 会費が未納だと加入できません
- 認定看護師の認定審査を受けるために、入会は要りません。 「資格取得に必須」と言われることがありますが、手引きの受験資格に会員要件は無く、審査料(51,700円)にも会員・非会員の区別はありません。教育課程の応募資格や受講料は確認していないので、募集要項で確かめてください
- 看護連盟には、看護協会に入っても自動では入りません。 年会費も別です(日本看護連盟5,000円+都道府県看護連盟分)
保険が論点になるのは、看護師が医療事故に関わる場面があるためです。日本医療機能評価機構に2025年に報告された医療事故6,118件では、「事例に関わった職員」として看護師が3,849件、医師が3,812件で挙がっています(1件に複数の職種を数える集計で、誤りをした本人とは限りません)。報告は報告義務がある医療機関と任意参加の医療機関からのもので、全国のすべての事故ではありません。件数の比較なので、職種ごとの就業者数で割った1人あたりの関わりやすさは、この数字から分かりません。また、事故に関わることと、個人が賠償を請求されることも別です。個人の備えが要るかどうかは、勤務先の保険の範囲を確かめて決めます(軸1の2点)。
ミスをしたときに問われる責任の種類と、この保険が何を補償し何を補償しないかは、看護師がミスをしたときの責任で整理しています。補償の表はそちらを見てください。
看護協会に入るべきかを決める4つの軸
上から順に考えると決めやすくなります。1つ目で入会がほぼ決まる人がいて、2〜4つ目は費用の調整だからです。
軸1: 個人の賠償への備えを、看護協会の保険で持ちたいか
看護協会の保険を使いたいなら、入会が前提です。年間の費用は、神奈川県なら年会費11,000円+掛金2,650円で13,650円です(初年度は入会費20,000円が加わります)。
この保険には限界もあります。保険会社が被害者と交渉する「示談交渉サービス」はなく、事故が起きたら加入者本人が、保険会社の担当部署の助言を受けながら示談を進めます。保険会社の承認を得ずに示談すると、示談金の全部または一部が支払われないことがあります(2026年度の制度のご案内)。補償の範囲と免責は、制度のご案内と約款で確かめてください。
先に勤務先へ確かめたいのは、次の2点です。
- 勤務先が加入している賠償責任保険で、職員個人が請求を受けたときにどこまで対応されるか。聞き先は医療安全の担当部署か総務です
- 賠償金だけか
- 弁護士費用や示談の手続きまで含むか
- 上限額はいくらか
- 勤務先が職員に、看護協会の保険への加入を勧めているか、掛金を補助しているか
勤務先の保険の範囲がはっきりせず、個人として備えておきたいなら、軸1だけで入会を選ぶ理由になります。ほかの個人向け賠償保険との比較は、この記事では確認していません。
軸2: 会員価格の研修を、年に何回受けるか
研修の割引だけで年会費の元を取れるのは、60〜90分の研修を年に何本も受ける人に限られます。日本看護協会の2026年度の研修の差額は次のとおりです(受講料表。研修によって異なる場合もあります)。
| 研修の長さ | 会員価格と一般価格の差額 | 備考 |
|---|---|---|
| 60分・90分 | 1,000円 | 例: 1,500円と2,500円 |
| 180分 | 2,000円 | |
| 360分 | 4,400円 | |
| 40時間の医療安全管理者養成研修 | 15,400円 | 対象は医療安全管理者か1年以内になる予定の人で、上司の推薦が必要(2026年度の申込は終了) |
- 年会費11,000円を差額1,000円の研修だけで回収するには、11講座が必要です
- 都道府県看護協会の研修の料金は、この記事では確認していません。受けたい研修が決まっているなら、その協会の料金表で会員価格との差額を足し上げて、年会費と比べてください
- 勤務先が外部研修の受講料を負担している場合は、会員価格かどうかは自分の負担額に影響しません
軸3: 職種と職場の事情
- 看護師・保健師: 職種だけで入会が決まるものはありません(2020年時点の入会率は看護師53.9%、保健師35.7%)。軸1と軸2で決めます
- 助産師: 日本看護協会の研修には、CLoCMiPレベルⅢ認証申請の必須研修(研修122)や、アドバンス助産師[更新]の選択研修があります。更新や認証のために協会の研修を受ける予定があるなら、軸2の差額を足しやすい職種です。保険の対象は会員のうち開業助産師を除く人です
- 准看護師: 2020年時点の入会率は9.5%です。入会の資格はあり、保険も会員なら加入できます。周りに会員が少ないことは、入らない理由にも入る理由にもならないので、軸1と軸2で決めてください
- 職場が入会を勧めている: 入会は任意なので、軸1・2の結果で決め、入らないなら担当者にその旨を伝えます。職場の運用は施設ごとに違います
- 勤務先が保険や研修費を手当てしている: 軸1で確かめた範囲で足りるなら、協会に入る理由は軸2の差額だけになります
軸4: 入会する時期
神奈川県・埼玉県の案内では、年会費は年度の途中でも1年分です。一方、保険は年度の途中から入れます。掛金は期間が短いほど下がりますが、月割りではありません(5か月で1,600円は年額2,650円の約6割で、1か月あたり約320円。年額なら1か月あたり約221円)。申込期限は、月の15〜16日です。2026年度の中途加入の回は次のとおりです。締切を過ぎた回は申し込めません。
| 補償の開始日 | 期間 | 申込期間 | 掛金 |
|---|---|---|---|
| 2026年11月1日 | 5か月 | 2026年9月16日〜10月15日 | 1,600円 |
| 2026年12月1日 | 4か月 | 2026年10月16日〜11月16日 | 1,450円 |
| 2027年1月1日 | 3か月 | 2026年11月17日〜12月15日 | 1,300円 |
| 2027年2月1日 | 2か月 | 2026年12月16日〜2027年1月15日 | 1,150円 |
| 2027年3月1日 | 1か月 | 2027年1月16日〜2月15日 | 1,000円 |
出典: 日本看護協会「2026年度 看護職賠償責任保険制度のご案内」。どの回も補償は2027年4月1日午後4時までで、4月からは改めて手続きが必要です
- 保険を早く持ちたいなら、年度の途中でも入会します。たとえば神奈川県で初めて入り、11月1日開始の回(5か月)に申し込むなら、今年度の負担は年会費11,000円+入会費20,000円+掛金1,600円の32,600円です
- 保険を急がないなら、4月入会のほうが年会費の無駄はありません。その代わり、入会までの期間は看護協会の保険の補償はありません
ケース別の結論|看護協会に入るべきか
| あなたの状況 | 結論 |
|---|---|
| 勤務先の保険で個人がどこまで守られるか分からず、個人でも備えたい | 入る。入会とは別に、保険の申込みもする |
| 施設から申込書を渡されただけで、勤務先の保険も研修の予定も分からない | まず軸1の2点を勤務先に聞いてから決める。保険を急がなければ4月入会も選べる |
| 受けたい協会の研修が年に数本あり、差額の合計が年会費に近い | 料金表で差額を足し、年会費以上になるなら入る |
| 助産師で、更新・認証のために協会の研修を受ける予定がある | 研修の料金表で差額を足し、年会費以上なら入る |
| 勤務先が保険と研修費を手当てしていて、外部研修はほとんど受けない | 入らない(任意なので、入らない選択は成り立つ) |
| 保険を急がず、今が10月以降 | 神奈川県・埼玉県なら来年4月に入る(途中入会でも年会費は1年分のため)。東京都・大阪府は案内に記載がないので、協会に確認 |
| 休職中・離職中で、復職の予定がまだ無い | 復職の予定が決まってから、軸1・2で判断する。すでに会員なら、退会の時期は手順3の落とし穴を読んでから決める |
入会・継続・退会の手順
手順1: 入会する
- 勤務先に施設代表者(入会手続きの担当者)がいれば、その人に入会申込書をもらって提出します
- 施設代表者がいない、または就業していない場合は、勤務先か住所の都道府県看護協会に申し込みます。日本看護協会のWEB入会も使えます。自分の県の会費と入会金は、日本看護協会「入会方法」のページで都道府県を選ぶと出る、各協会のWebサイトで確かめます
- 年会費(初回は入会金も)を納めます
- 保険に入るなら、入会とは別に保険の申込みをします
見落としやすい思い違いは、「入会すれば賠償責任保険にも入っている」と考えてしまうことです。看護協会の保険は会員だけが入れる任意の制度で、入会とは別に申し込み、掛金を払う必要があります。しかも自動更新ではなく、毎年の手続きが必要です。入会した年に保険の申込期間を逃すと、次の回の開始日まで補償はありません。入会の手続きをしたら、その場で保険の申込期間と開始日を確かめ、加入者証(Web加入なら「加入者さま専用ページ」にログインして発行できます)を保管しておいてください。
手順2: 毎年の継続を確かめる
東京都看護協会や大阪府看護協会のように、退会の届出をしない限り翌年度も自動で継続する協会があります。会費の引落しや給与天引きが続いていれば、会員も続いています。
⚠️ つまずきやすい落とし穴継続のつもりでいて、会費が実は納められていなかった、というケースに注意が必要です。口座の登録不備で引落しができなかったり、転職で給与天引きが止まったりすると、未納のまま新年度に入ることがあります。東京都看護協会は、納入が確認できない場合は会員価格で研修に申し込めず、加入している看護職賠償責任保険も補償の対象にならないと案内しています。転職した年や口座を変えた年は、2〜3月に会員マイページか協会からの継続案内で、納入済みになっているかを確かめてください。
手順3: 退会する
退会は、所属している都道府県看護協会に届け出ます。都道府県看護協会を退会すると、日本看護協会も退会になります。
⚠️ つまずきやすい落とし穴退会の時期を誤ると、お金と補償の両方で損をします。お金の面では、東京都看護協会の場合、その年度の4月1日以降に退会を届け出ても、その年度の会費は返金されません。退会するなら3月中が区切りです。補償の面では、看護協会の保険は「加入している間に事故が発見された」場合が対象です。加入中に起きた事故でも、退会して保険が切れたあとに発見され、賠償を請求されたものは補償されません。退職と同時に急いで退会するのではなく、この仕組みを踏まえて時期を決めてください。
失敗例・よくあるNG
- NG①: 「みんな入っているから」で入り、保険には申し込んでいない → 入会と保険の申込みは別の手続きで、保険は毎年の更新も要る
- NG②: 10月に保険目的で入り、翌年度の手続きを忘れる → 保険は4月1日午後4時で切れる。4月からは会費の納入と保険の申込みをやり直す
- NG③: 別の県に転職したのに、前の県の協会に会費を払い続ける → 移動先で手続きをし、前の県の天引きや引落しを止める。神奈川県・大阪府のように、他県で払った年度の年会費を免除する協会もある
よくある質問
Q. 看護協会に入らないと、職場で不利になりますか?
A. 入会は本人の申込みによる任意の手続きで、看護師として働くための条件ではありません。就業看護師の入会率は53.9%(2020年時点、日本看護協会の算出)で、入っていない人も同じくらいいます。施設単位で入会をまとめている職場では勧められることがありますが、看護協会の保険で個人の賠償に備えたいか、研修の会員価格で年会費の元が取れるかなどで判断し、入らない場合は、任意であることを前提にその旨を伝えられます。職場の運用は施設ごとに違うので、迷うときは入会手続きの担当者に確かめてください。
Q. 認定看護師や認定看護管理者を目指すなら、入会は必須ですか?
A. 認定看護師の認定審査の受験資格に、会員であることは含まれていません(2026年度の手引き)。認定看護管理者教育課程は会員要件を確認していないので、募集要項で確かめてください。
Q. 年度の途中で入ると、年会費は安くなりますか?
A. 神奈川県・埼玉県の案内では、安くなりません。年度途中で入会しても年会費の金額は変わりません(東京都・大阪府の案内には記載がありません)。短い期間ほど下がるのは保険の掛金だけで、11月開始の5か月で1,600円(年額2,650円の約6割)です。
Q. 転職して別の県に移ったら、どうなりますか?
A. 神奈川県と大阪府は、他県で当該年度の年会費を払っていれば免除としています。埼玉県が免除するのは日本看護協会分だけで、県協会分は移動先でも払い、初めてなら入会金もかかります。東京都の扱いはこの記事では確認していないので、東京都看護協会の案内で確かめてください。
Q. 看護連盟とは何ですか?協会に入ると入らされますか?
A. 日本看護連盟は、看護協会とは別の政治団体です。正会員の入会資格は日本看護協会の会員ですが、入会は別の手続きで、年会費も別です(日本看護連盟5,000円+都道府県看護連盟分)。看護協会に入っただけで会員になることはありません。
Q. 看護協会に入るメリットは?
A. 会員限定なのは、看護職賠償責任保険への加入(掛金は別)、研修の会員価格、機関紙・会員マイページ・看護専門図書館などです。費用は年会費で、神奈川県の例では年11,000円です。個人の備えが要るか、研修で年会費の元が取れるかで、メリットの大きさが変わります。
Q. 看護協会はいつ退会するのがよいですか?
A. 東京都看護協会の場合、4月1日以降に退会を届け出てもその年度の会費は返金されないため、3月中が区切りです。看護協会の保険は加入している間に発見された事故が対象で、退会後に発見された事故は補償されません。退職と同時に急いで退会せず、時期を決めてください。
研修費の補助や保険の扱いを、職場ごとに比べておく
外部研修の受講料を出すか、職員の賠償への備えをどうしているかは、勤務先によって違います。転職を決めていなくても、そうした条件を比べておくと、看護協会に入る必要があるかも判断しやすくなります。
まとめ
- 入会は任意: 就業看護師の入会率は53.9%、准看護師は9.5%(2020年時点)。「みんな入っている」は職場ごとの事情
- 費用は年1.1万〜1.5万円(東京・神奈川・埼玉・大阪の例)+県による入会金: 入会金は埼玉県36,000円、神奈川県20,000円、東京都5,000円
- 会員限定なのは、主に看護協会の保険: 掛金は年2,650円で、入会とは別に毎年申し込む。示談交渉サービスはない。認定看護師の認定審査の受験資格に入会は含まれない
- 決め方: まず勤務先に、賠償責任保険の範囲と研修費・掛金の補助を聞く(軸1)。個人の備えを持ちたいなら入る。それ以外は、研修の差額が年会費に届くかで決める
- 時期: 神奈川県・埼玉県の案内では、年会費は途中入会でも1年分。保険を急がないなら4月入会、急ぐなら途中入会と中途加入の回を組み合わせる
- 退会は時期を選ぶ: 東京都看護協会では4月1日以降の届出は返金なし。保険は加入中に発見された事故が対象なので、退職直後に急いで切らない
状況に合わせて、次の記事も参考にしてください。
- ミスをしたときの責任と、保険の補償範囲を知りたい → 看護師がミスをしたときの責任
- ミスが怖いという気持ちを整理したい → 新人看護師の「ミスが怖い」を数字で解きほぐす
- 認定看護師・専門看護師を目指すか考えたい → 認定看護師・専門看護師は何人いる?
- 転職先から条件を書面でもらうときの見方を知りたい → 看護師の労働条件通知書の見方