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精神科訪問看護の看護師|必要な研修・仕事内容・きついと言われる理由
目次
- 01必要なのは資格ではなく、4つの要件のどれか
- 通知の原文と、自分がどれに当たるか
- 精神科訪問看護の研修:必須の8項目と、費用・時間の例
- 02仕事内容:精神科訪問看護は小さな分野ではなくなっている
- 1回の訪問の流れ
- 利用者像
- 03「きつい」と言われる理由:確かめられる構造は5つ
- 安全は「体制」で確かめる
- 04向き不向きより条件で考える:応募前の確認を増やしたい人
- 05応募前に事業所へ聞く質問
- 06精神科訪問看護で起こりうる失敗例
- 07よくある疑問 Q&A
- Q. 精神科訪問看護はきついですか?
- Q. 精神科の経験がなくても、精神科訪問看護はできますか?
- Q. 准看護師でも精神科訪問看護はできますか?
- Q. 精神科訪問看護の給料は高いですか?
- Q. 精神科訪問看護の研修は、費用と時間がどれくらいかかりますか?
- Q. 精神科訪問看護は自分に向いているか、どう判断すればよいですか?
- 08まとめ
「きついらしい」と聞いても、何がきついのかは見えにくいものです。一人で利用者の家に入るのか。精神科の経験がなくても入れるのか。そこが決まらないまま求人票を眺めている方に向けて書きました。
先に結論です。精神科訪問看護に特別な資格は要らず、通知が定める4つの要件のうち1つを満たせば担当できます。
対象になるのは、精神科訪問看護基本療養費(ステーションが医療保険で請求する、精神科の訪問看護の報酬区分)を算定する訪問です。担当できるのは、次のうち1つに当たる保健師・看護師・准看護師・作業療法士です(厚生労働省の通知、令和8年(2026年)6月1日適用)。
- 精神科を標榜する(診療科として掲げている)医療機関の精神病棟か精神科外来で、1年以上働いた
- 精神疾患のある人への訪問看護を、1年以上した
- 精神保健福祉センターや保健所などで、精神保健の業務を1年以上した
- 国・都道府県・医療関係団体等が主催する、20時間以上で修了証が出る精神科訪問看護の研修を修了した
精神科の経験がなくても、4つ目の研修を修了すれば要件は満たせます。研修は、日本訪問看護財団の例で約22時間・15,400〜25,300円です。
「きつい」を裏づける全国調査は見つかっていません。複数名訪問の条件、緊急対応、身体の病気への対応、訪問頻度の判断、事業所による差は、国の資料で確かめられます。この記事では、応募前に事業所へ聞く質問までまとめます。精神科病棟を含めた転職先の比較は精神科看護師への転職ガイドにあります。
必要なのは資格ではなく、4つの要件のどれか
通知の原文と、自分がどれに当たるか
要件は、ステーションではなく、訪問する看護師一人ひとりに求められます。通知(保発0305第19号 第3の1)と、届出基準(保医発0305第9号 別添1)に沿って、当てはまる人を並べます。
| 要件の原文(要旨) | 当てはまる人 | 確かめること |
|---|---|---|
| 精神科を標榜する保険医療機関の、精神病棟または精神科外来に1年以上勤務 | 精神科病棟・精神科外来の経験者 | 原文は「精神病棟又は精神科外来」です。内科病棟で精神疾患の患者さんを受け持った経験は、文面上は含まれません |
| 精神疾患のある人への訪問看護の経験が1年以上 | 他のステーションで精神科の利用者を担当してきた人 | 入職直後には満たせません。経験の数え方は、事業所か地方厚生局(届出の提出先)に確かめます |
| 精神保健福祉センターや保健所等での精神保健業務が1年以上 | 保健師や、行政で相談業務をした人 | 「等」に含まれる範囲は、事業所か地方厚生局に確かめます |
| 国・都道府県・医療関係団体等が主催する研修を修了(20時間以上・修了証の交付は届出基準の記載) | 上の経験がない人 | 次の節の内容8項目を含む研修である必要があります |
准看護師も対象の職種です。ただし、精神科訪問看護の計画書を作れるのは、准看護師を除く保健師・看護師などと定められています。
精神科訪問看護の研修:必須の8項目と、費用・時間の例
届出基準は、研修に次の8項目を含めるよう求めています。アセスメント、病状悪化の早期発見と危機介入、精神科薬物療法に関する援助、医療継続の支援、信頼関係の構築と対人関係の援助、日常生活の援助、多職種との連携、GAF尺度(生活や機能の状態を数値で測る尺度)による評価方法です。2020年3月31日までの修了者は、最後の項目を受講していなくても差し支えないとされています。
研修の一例が、日本訪問看護財団の「精神障がい者の在宅看護セミナー(令和8年度改訂版)」です。講義約19時間と確認テスト約3時間の約22時間で、オンデマンド配信、受講可能期間は90日、受講料は会員15,400円・非会員25,300円(税込)です。申込期間は2026年9月11日から2027年3月25日まで(2026年10月6日確認)。財団は届出要件を満たす研修と明記しています。ほかにも要件を満たす研修はあります。
⚠️ つまずきやすい落とし穴「精神科訪問看護の研修」という名前だけで申し込み、届出に使えなかった、という食い違いが起こりえます。原文が求めるのは、主催者が国・都道府県・医療関係団体等であること、20時間以上であること、修了証が交付されること、内容に上の8項目が入っていることの4点です。1日で終わる講演や、修了証のない動画視聴は、この4点を満たさない可能性があります。申し込む前に、募集要項で4点を一つずつ確かめてください。もう一つは費用です。研修費を事業所が負担するのか、受講時間を勤務扱いにするのかは、通知に定めがなく事業所の方針です。内定の前後を問わず、入職条件の話し合いで先に聞いておけば、受講後に「自費だった」と気づく事態を避けられます。
仕事内容:精神科訪問看護は小さな分野ではなくなっている
仕事の流れは、医師の指示書にもとづいて計画書を作り、訪問してGAF尺度を記録し、主治医に報告書を出す、というものです。その規模は、近年大きく変わりました。
医療保険のステーション利用者の約半数が、精神科訪問看護の利用者(2013年は20.6%)46.5%
厚生労働省 中医協 総-2(保険局医療課の推計、速報値)(2025年)
| 指標 | 値 | 出典・年次 |
|---|---|---|
| 訪問看護ステーションの数 | 18,042事業所(前年から1,619増、+9.9%。2020年の12,393から約1.5倍) | 介護サービス施設・事業所調査、2024年10月 |
| ステーションで働く看護師 | 91,022人(就業看護師1,363,142人の6.7%。約15人に1人、当サイトの算出) | 衛生行政報告例、2024年末 |
| 医療保険のステーション利用者 | 123,741人(2013年)→533,298人(2025年、速報値) | 訪問看護療養費実態調査(推計) |
| うち精神科訪問看護基本療養費の割合 | 20.6%(2013年)→46.5%(2025年、速報値) | 同上 |
| 精神科の利用者数(当サイトの概算) | 約2.5万人→約24.8万人(約9.7倍) | 上の2行を掛け合わせた概算 |
出典: 厚生労働省「令和6年介護サービス施設・事業所調査の概況」、「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」表2、中医協 総-2(令和7年11月12日)所収の保険局医療課作成資料
分母は医療保険で訪問看護を受けている人で、介護保険の利用者は入っていません。ステーション全体の半分が精神科という意味ではありません。ステーションは4年で約1.5倍に増えました。看護師の約15人に1人が働く、受け皿の広い職場です。ただし、同じ「精神科訪問看護」でも事業所ごとに中身は違います(次の節の5つ目の項目に数字を示します)。分布の詳細は訪問看護ステーションの選び方にあります。求人の件数を示す公的統計は見つからず、応募先ごとに確かめるしかありません。
1回の訪問の流れ
通知で決まっている流れは、次のとおりです。
- 精神科を標榜する医療機関の、精神科を担当する医師が精神科訪問看護指示書(訪問を指示する文書)を出す
- 准看護師を除く保健師・看護師などが、精神科訪問看護計画書を作る
- 訪問し、月の初日の訪問時にGAF尺度の値を記録する
- 訪問看護報告書を、主治医に出す
訪問は30分以上が基本の区分で、30分未満にできるのは、医師が必要と認めて指示書に書いた場合だけです。90分を超える訪問には、長時間の加算があります。精神科訪問看護基本療養費を算定できるのは原則として週3日まで(退院から3か月以内は週5日)で、頻度の判断が仕事の一部になります。
訪問中にやることは、研修の8項目がそのまま柱です。本人が薬を続けられるようにする援助、通院を続けるための支援、日常生活の援助、病状悪化の早期発見。そこに、障害福祉サービスや保健所など、医療の外の機関とのつながりが加わります。令和8年6月に新設された機能強化型訪問看護管理療養費4(24時間対応や看取りなど、体制が手厚いステーションの区分のうち精神科向けのもの)は、精神科の支援ニーズが高い利用者を月7人以上担うことに加え、連携する機関を5以上持つことなどを要件に含めました。連携の厚さは、精神科中心のステーションに求められる体制の一つと読めます。
利用者像
令和7年(2025年)6月審査分の推計(速報値)では、原資料の円グラフで、精神科訪問看護基本療養費を算定した利用者の95.6%が「精神及び行動の障害」です(残りは神経系の疾患など)。その内訳は次のとおりです。
精神科訪問看護の利用者の主傷病(「精神及び行動の障害」の内訳)
出典: 厚生労働省 中医協 総-2(令和7年11月12日)所収、保険局医療課「訪問看護療養費実態調査」令和7年6月審査分の推計(速報値)。区分名は原資料では、統合失調症・統合失調型障害及び妄想性障害/神経症性障害・ストレス関連障害及び身体表現性障害/精神作用物質使用による精神及び行動の障害/血管性及び詳細不明の認知症
統合失調症などが約4割、気分障害が約3割です。応募を考える人にとっては、長く関わる利用者が多く、症状の波とつきあいながら暮らしを支える仕事が中心になる、という目安になります。年齢は30〜50歳代が48.9%、60歳代以上が約4割(17.5%+12.7%+8.1%+1.9%=40.2%、当サイトの算出、速報値)で、若い世代だけの仕事でも、高齢の人だけの仕事でもありません。
「きつい」と言われる理由:確かめられる構造は5つ
複数名訪問の条件、緊急対応、身体の病気への対応、訪問頻度の判断、事業所による差は、国の資料で確かめられます。一方で、精神科訪問看護の負担を全国で測った公的調査は、当サイトが確かめた範囲では見つかっていません。利用者の特性を原因とする説明を裏づける公的な調査も同じです。ここでは、通知や国の資料から確かめられる「負担がかかりやすい構造」だけを挙げます。
- 複数名の訪問が、利用者ごとに指示書で決まる: 複数名で訪問したときの加算は、医師が必要と認めて指示書に書いた場合だけ算定できます(通知 第3の11)。2人で行くかどうかは、指示書の記載と事業所の方針にかかっていて、一人で判断する場面の多さを左右します
- 緊急の求めに応じる体制がある: 精神科緊急訪問看護加算は、利用者や家族の緊急の求めと主治医の指示で訪問する仕組みです。夜間や休日の待機が生活に響くかどうかは、当番の回し方しだいで、事業所ごとに違います(オンコールの種類は訪問看護に未経験から転職するには)
- 身体の病気が出たときの対応: 中医協の資料は、精神科の利用者の割合が高いステーションほど、医療依存度が高い利用者(別表第7・第8の該当者)の割合が低い傾向にあり、身体の病気が出て他のステーションへ移した例があると指摘しています。身体のケアを続けたい人は、精神科の割合が高い職場では機会が限られることがあります
- 関わり方の判断が問われる: 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(令和7年(2025年)10月20日)の整理に、一部の事業所で利用者の意向と異なる過剰なサービスが提供されているのでは、との指摘がありました。通知も、訪問は「漫然かつ画一的」にならないよう計画に沿って行うとしています。頻度を誰がどう決めるかが、仕事の負担に影響しうるところです。頻度の見直しを複数のスタッフで検討する仕組みに取り組むステーションがあったことも、同じ資料に書かれています
- 事業所による差が大きい: 医療保険の利用者のうち精神科が8割以上のステーション(機能強化型以外の18.4%)がある一方、2割未満のステーション(同55.3%)もあります(厚生労働省のレセプトデータ、2025年5月実施分、中医協 総-2所収)。同じ求人名でも、仕事の中身が違いえます
安全は「体制」で確かめる
訪問先の事故として、暴言や暴力を思い浮かべる人は多いでしょう。精神疾患があることと暴力は同じではありません。確かめるのは、困りごとが起きたとき、事業所が組織として受け止める体制があるかです。
訪問看護ステーション855事業所への、令和6〜7年度の厚生労働科学研究の調査(調査時期は資料に記載なし)で、過去1年で多かった事故を3つまで選んでもらった結果が次の表です。回答したのは、事故があったと把握している362事業所(855事業所の42.3%)です。
| 事故の種類(複数回答) | 選んだ事業所 |
|---|---|
| 薬剤関連 | 53.3% |
| スケジュールミス等 | 45.6% |
| 看護師の交通事故 | 42.0% |
| 転倒転落 | 30.7% |
| 利用者・利用者関係者からの暴力 | 4.4%(16事業所) |
出典: 厚生労働科学研究費補助金「訪問看護サービスの安全管理に係る多角的・科学的エビデンス構築」(研究代表者 山本則子)、中医協 総-2(令和7年11月12日)所収
精神科に限った調査ではなく、発生の頻度でもありません。「多かったもの」の選択です。分かるのは、訪問看護の事故は薬、スケジュール、移動中にも多いこと。そして、855事業所のうち約9割が事故やインシデントの件数を把握し(件数ゼロの把握を含みます)、約8割が安全管理の研修の機会を設けていることです。通知も、訪問看護管理療養費を算定するステーションに、事故対応の考え方の文書化と、訪問先の事故を報告して分析する体制を求めています。
カスタマーハラスメントについては、2026年10月1日から事業主に防止の措置が義務づけられました(改正労働施策総合推進法)。対象は、顧客等の言動のうち、社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境が害されるものです。厚生労働省は、措置を講じる際に、障害者差別解消法の「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」への留意も求めています。症状に由来する言動をどう扱うかは、個別の事情で変わりえます。仕組みは病院向けに書いた患者の暴言・暴力に疲れた看護師へにまとめました。応募先がどう決めているかを聞く根拠にしてください。
⚠️ つまずきやすい落とし穴「危ないときは2人で行ける」と思い込んで入職し、実際は一人で対応する場面が多かった、という食い違いが起こりえます。上のとおり、複数名で訪問したときの加算は、指示書に必要性が書かれていることが条件で、利用者ごとに違います。面接で「同行体制はありますか」と聞くだけでは、「相談しながら進めます」といった答えで終わってしまいます。聞くべきは数字と手順です。「指示書に複数名訪問が記載されている利用者は何人いますか」「困ったときに電話で相談できる先輩は誰ですか」「ハラスメントがあった場合の報告先はどこですか」の3つ。人数や担当者の名前が出てこない場合は、体制がまだ整っていない可能性があります。入職を急がず、複数のステーションで同じ質問をして比べてください。
向き不向きより条件で考える:応募前の確認を増やしたい人
向き不向きは性格では決まりません。次の条件が強い人ほど、応募前の確認を増やしてください。
- 身体のケアや看取りを続けたい: 精神科の割合が高いステーションでは機会が限られることがあります。医療保険の利用者の内訳と、身体の病気が出たときのつなぎ先を聞きます
- 一人で判断する場面が不安: 複数名訪問の運用、相談できる先輩、未経験者の同行期間を聞きます
- 夜間や休日の待機を避けたい: 24時間対応の体制の有無と、当番の回し方を聞きます
- 利用者と長く関わりたい、精神科の経験を生かしたい: 精神科の割合が高い事業所や機能強化型4の届出が候補になります。連携先の数も聞けます
病棟で関わる職場のほうが合うと感じたときは、精神科看護師への転職ガイドを参考にしてください。今の精神科の職場がつらいときは精神科看護師が辞めたいと感じたときの対処法があります。
応募前に事業所へ聞く質問
求人票だけでは分かりにくい点を、面接や見学で聞く質問にしました。
| 聞くこと | 聞く理由 |
|---|---|
| 指示書に複数名訪問が書かれている利用者は何人いますか。困ったとき電話で相談できる先輩は誰ですか。未経験者の同行期間は | 複数名で訪問したときの加算は、指示書に必要性が書かれた場合だけ算定できます。人数と担当者名が出るかで、一人で判断する場面の多さが読めます |
| 精神科訪問看護基本療養費の届出はありますか | 届出がなければ算定できません。届出は事業所単位で、様式1を地方厚生局に出します |
| 自分は4つの要件のどれで入れますか。研修が要るなら、費用と受講時間の扱いは | 要件は看護師ごとに求められ、費用負担は通知に定めがありません |
| 医療保険の利用者のうち、精神科は何割ですか | 分母が医療保険か介護保険かで、数字が変わります |
| 身体の病気が出た利用者は、どこへつなぎますか | 精神科中心のステーションでは、他のステーションへ移した例があります |
| 夜間・休日の緊急の求めは、誰がどう受けますか | 緊急訪問や24時間対応の体制は、事業所ごとに違います |
| 訪問の頻度を見直すとき、誰が決めますか | 複数人で検討する仕組みを持つ事業所があります |
| 暴言・暴力・ハラスメントがあったときの報告先と、その後の対応は | 2026年10月から事業主に措置義務があります。症状に由来する言動の扱いも聞きます |
答えの良し悪しは、数字では決まりません。見るのは、人数、手順、担当者の名前のように、具体的な答えが返ってくるかどうかです。
精神科訪問看護で起こりうる失敗例
- 精神科の割合を聞かずに応募した: 身体のケアを続けたかったのに、利用者のほとんどが精神科だった、ということが起こりえます。割合は事業所で大きく違います
- 質問しても具体的な答えを得られないまま決めた: 「相談しながら進めます」だけで入職すると、一人で頻度や緊急の対応を決める場面で戸惑うことがあります。人数や担当者の名前が出る事業所と比べます
- 経験1年の数え方を自分で決めた: 精神科以外の病棟での経験が要件に入るかは、自己判断せず、事業所か地方厚生局に確かめます
よくある疑問 Q&A
Q. 精神科訪問看護はきついですか?
A. 「きつい」を裏づける全国調査は見つかっていません。複数名訪問の条件、緊急対応、身体の病気への対応、訪問頻度の判断、事業所による差は、国の資料で確かめられます。
Q. 精神科の経験がなくても、精神科訪問看護はできますか?
A. 要件上は可能です。20時間以上で修了証が出る精神科訪問看護の研修を修了すれば、経験がなくても要件を満たします。ただし採用するかどうかは事業所の判断で、同行の期間や教育の体制は事業所ごとに違います。応募前に確かめてください。
Q. 准看護師でも精神科訪問看護はできますか?
A. 職種としては含まれています。ただし、精神科訪問看護の計画書は、准看護師を除く保健師・看護師などが作成すると通知に書かれています。
Q. 精神科訪問看護の給料は高いですか?
A. 精神科だけの給与を示す公的統計は見つかりませんでした。精神科訪問看護基本療養費は事業所の収入で、看護師の給与ではありません。給与は、応募先の求人と、オンコール手当などの内訳で比べます。
Q. 精神科訪問看護の研修は、費用と時間がどれくらいかかりますか?
A. 日本訪問看護財団の例では、約22時間で、受講料は会員15,400円・非会員25,300円(税込)です(2026年10月6日確認)。届出に使えるのは、主催が国・都道府県・医療関係団体等で、20時間以上、修了証の交付があり、届出基準が求める8項目を含む研修です。費用を事業所が負担するかは通知に定めがなく、事業所の方針です。
Q. 精神科訪問看護は自分に向いているか、どう判断すればよいですか?
A. 性格では決まりません。次の条件が強い人ほど、応募前の確認を増やしてください。身体のケアや看取りを続けたい。一人で判断する場面が不安。夜間や休日の待機を避けたい。利用者と長く関わりたい、精神科の経験を生かしたい。精神科訪問看護の研修で求められる8項目は、仕事の柱そのものです。受講前に内容を見れば、自分が続けられそうかをある程度つかめます。
応募前に聞く質問を手元に、条件の近い求人を見比べておく
精神科の割合や緊急時の体制は、求人票だけでは分かりにくいことがあります。まだ応募先を決めていなくても、質問の項目を手元に求人を見比べておくと、面接や見学で確かめる項目を絞りやすくなります。
まとめ
- 精神科訪問看護に特別な資格はなく、通知が定める4つの要件(精神科の病棟・外来1年、精神疾患のある人への訪問看護1年、保健所等での精神保健業務1年、20時間以上の研修)のどれかを満たせば担当できます。
- 「きつい」を裏づける全国調査は見つかっていません。複数名訪問の条件、緊急対応、身体の病気への対応、訪問頻度の判断、事業所による差は、国の資料で確かめられます。
- 安全は、利用者のせいにせず、事業所の体制で確かめます。応募前の質問表を使ってください。
状況に応じて、次の記事もあわせてご覧ください。
- 精神科病棟を含めて転職先を比べたい方: 精神科看護師への転職ガイド
- 訪問看護の働き方と、オンコールを知りたい方: 訪問看護に未経験から転職するには
- 事業所の規模と利用者の層で選びたい方: 訪問看護ステーションの選び方
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