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転職ガイド

透析看護師は日勤のみで働けるのか|夜勤ゼロの職場を見分ける3条件

ナースひとやすみ 編集部17分で読めます
目次

透析で日勤のみの働き方は実現できます。ただし「透析=夜勤なし」ではありません。決め手は診療科ではなく、その施設が①夜間透析をやっているか ②入院透析を持っているか ③オンコール当番があるかの3点です。

数字で言うと、国内の透析患者337,414人のうち、夜間透析(午後5時以降に開始、または午後9時以降に終了する透析)を受けているのは29,744人。およそ11人に1人です(日本透析医学会・2024年末)。裏を返せば、9割近くの透析は日中に終わっています。つまり「日勤のみの透析」は例外ではなく、むしろ多数派の働き方です。

この記事では、求人票のどこを見て、面接で何と聞けば3条件を確認できるのかを、そのまま使える質問文つきでまとめます。

「透析=日勤のみ」が半分しか正しくない理由

透析室は「入れ替え制」で動きます。午前クール・午後クールと患者さんを入れ替えながら1日を回すため、業務のかたちは外来に近く、病棟のような24時間の継続勤務とは前提が違います。ここが「透析は夜勤がない」と言われる理由です。

ただし、施設によっては夕方以降にもう1クール(夜間透析)を置いています。仕事をしながら透析を続ける患者さんの受け皿になるためです。この夜間クールがある施設では、準夜帯までの遅番シフトが発生します。

夜間透析を受けている患者数(2024年末)29,744人

日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」(2024年)

まず、透析患者337,414人が「どこで・いつ」透析を受けているのかを1枚に整理します。自分が応募しようとしている施設がどの区分に当たるかを考えながら見てください。

区分人数(2024年末)全体に占める割合看護師の勤務時間帯への意味
通院(外来)で透析を受ける308,516人91.4%日中の入れ替え制で回る。日勤帯で完結しやすい
入院して透析を受ける28,898人8.6%病棟側に24時間の体制が必要になる
(再掲)夜間透析を受ける29,744人およそ11人に1人遅番・準夜帯に人員が要る
合計337,414人100.0%

出典: 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」表1

この表の読みどころは2つあります。

ひとつは、透析患者の91.4%が「通院」であること。入院透析は8.6%にとどまります。透析医療の本体は外来であり、外来は日中に終わる——この構造が「日勤のみ」の求人を生んでいます。

もうひとつは、夜間透析が縮小傾向にあること。夜間透析患者数は2014年調査まで41,000〜42,000人台で推移していましたが、2015年に33,370人へ大きく減り、2024年は29,744人と前年からさらに200人減りました。透析患者の平均年齢が70.27歳まで上がっていることは背景の一つですが、2015年の急減については出典の注記が集計方法の変更による影響の可能性に触れており、高齢化だけで説明できる動きではありません。それでも日勤のみで働きたい人にとっては、追い風の方向に動いている指標です。

ただし平均の話と、あなたが受ける1施設の話は別です。夜間透析を主力にしている施設は今も確実に存在します。だから「透析だから夜勤なし」で応募先を決めず、施設単位で確かめる必要があります。透析以外も含めた夜勤なしの受け皿全体は看護師が夜勤なしで転職する方法で職場タイプ別に比較しているので、選択肢を広げて考えたい人はあわせて読んでみてください。

透析の主戦場は診療所——だから日勤のみの求人が多い

もう一段、構造を見ておきます。厚生労働省「令和5(2023)年 医療施設(静態・動態)調査」から、人工透析を実施している病院と診療所を1枚に並べ直しました。

項目一般病院一般診療所
人工透析を実施する施設数2,408施設(一般病院の34.1%)2,091施設(一般診療所の2.0%)
透析装置の設置台数64,269台76,450台
実施件数(2023年9月の1か月)1,812,409件2,059,961件
1施設あたりの実施件数752.7件985.2件

出典: 厚生労働省「令和5(2023)年 医療施設(静態・動態)調査」表11・表12(施設数と件数は2023年9月中、設置台数は2023年10月1日現在)

施設数だけ見ると病院のほうが多いのに、装置の台数(76,450台)も実施件数(約206万件)も診療所が病院を上回っています。 1施設あたりの月間実施件数も、診療所985.2件に対し病院752.7件。日本の透析医療の「量」は、実は診療所が担っているということです。

これが働き方に効いてきます。医療法上、診療所の病床は19床以下と定められていますが、同じ調査によれば一般診療所104,894施設のうち無床が99,253施設で、全体の94.6%を占めます(有床は5,641施設・5.4%)。診療所という業態そのものが、入院を前提にしていないということです。入院患者がいない施設には、そもそも夜勤という勤務区分が存在しません。 応募先が無床かどうかは施設ごとに確認が要りますが、「透析なら日勤のみで働ける求人が見つかりやすい」というのは印象論ではなく、この施設構造から来ています。

参考までに、就業している看護師の勤務先は病院が65.7%、診療所が14.3%です(厚生労働省「令和6年 衛生行政報告例」2024年末)。診療所で働く看護師は全体の約7人に1人ですが、透析領域に限れば診療所の比重はこれより明らかに高くなります。診療所勤務を選ぶ看護師にとって、透析は現実的な入口のひとつです。

日勤のみで働けるかを決める3つの条件と、確認の仕方

ここからが本題です。同じ「透析」でも日勤のみになるかどうかは、次の3条件で決まります。求人票のどこを見て、面接で何と聞くかまで具体化します。

条件1: 夜間透析をやっていない施設か

最初に確認するのはここです。夜間透析があれば、遅番(例: 12時〜21時)が組まれます。求人票の「勤務時間」欄に2つ以上の時間帯が併記されていたら、夜間クールがある可能性が高いと考えてください。

  • 求人票の見方: 「8:30〜17:30」の1本だけ → 日勤のみの可能性が高い。「①8:00〜17:00 ②11:00〜20:00」のように複数 → 夜間クールあり
  • 施設HPの見方: 「診療時間」や「透析スケジュール」のページで、月・水・金の夜のコマが埋まっているかを見る。患者向けページのほうが求人票より正確なことが多いです
  • 面接での質問(そのまま使えます): 「夜間透析は実施されていますか。実施されている場合、遅番は月に何回くらい回ってきますか」
⚠️ つまずきやすい落とし穴

求人票の「夜勤なし」を、そのまま「夕方に上がれる」と読んでしまうケースがとても多いです。夜勤とは一般に深夜帯(22時〜翌5時)を含む勤務を指すため、21時終わりの遅番は「夜勤なし」の表記と矛盾しません。 「夜勤なし」と書いてある透析クリニックに入職したら、週2回は21時上がりの遅番だった——という食い違いは、この言葉のズレから生まれます。確認すべきは「夜勤の有無」ではなく「終業時刻の最も遅いシフトは何時か」「それが月に何回か」の2点です。面接の場で言いにくければ、転職サービスの担当者経由で事前に聞いてもらってください。条件面の確認は担当者の仕事の範囲内で、あなたの印象を損ねずに済みます。

条件2: 入院透析(病棟)を持たない施設か

病院の透析室に移る場合は、ここが分かれ目になります。入院患者の透析を受け持つ施設では、臨時透析や病棟への応援が発生し、透析室所属でも病棟夜勤に組み込まれることがあります。入院透析は全体の8.6%と数としては少数ですが、その8.6%を担う施設に入れば、あなたの勤務にはしっかり影響します。

  • 手順: ①応募先が無床か有床かを施設HPの「病床数」で確認する → ②有床なら「透析室所属の看護師が病棟夜勤に入ることがあるか」を聞く → ③あるなら頻度と手当を聞く
  • 面接での質問(見本): 「透析室配属の場合、病棟の夜勤や応援に入ることはありますか。あるとしたら、どのくらいの頻度でしょうか」
⚠️ つまずきやすい落とし穴

「透析室で募集しているのだから病棟には行かない」と考えて確認を飛ばすと、入職後に「人員が足りない日は病棟を手伝って」と言われて断りづらくなります。とくに、透析室と一般病棟の両方を持つ中小規模の病院では、透析室スタッフが病棟の応援要員として計算されていることがあります。配属先は雇用契約書や労働条件通知書に書かれますが、「業務の都合により変更することがある」という一文が入るのが一般的で、それ自体は違法でも珍しいことでもありません。だからこそ、契約の文言で守ろうとせず、「実際に過去1年で透析室の人が病棟に入った日は何日ありましたか」と実績を聞くのが確実です。運用実態を数字で答えられる施設は、内部の管理がきちんとしています。

条件3: オンコール・臨時透析の当番がない施設か

3つ目が見落とされがちです。透析は生命維持に直結する治療のため、機器トラブルや患者さんの急変、災害時の対応に備えてオンコール体制を敷いている施設があります。日勤のみのシフトでも、当番の日は自宅待機になります。

  • 手順: ①求人票の「待遇・手当」欄に「オンコール手当」の記載がないか探す(記載があれば当番が存在する証拠です) → ②なければ面接で直接聞く → ③頻度・手当額・実際に呼び出された回数まで確認する
  • 面接での質問(見本): 「オンコール当番はありますか。ある場合、月あたりの回数と、直近1年で実際に呼び出しがあった回数を教えていただけますか」
⚠️ つまずきやすい落とし穴

オンコールの「回数」だけ聞いて安心してしまうのが典型的な失敗です。月2回のオンコールでも、実際の呼び出しがほぼゼロの施設と、毎回のように呼ばれる施設では生活への影響がまったく違います。さらに、当番の日は飲酒や遠出ができない、子どもの預け先を確保しておく必要があるなど、呼び出されなくても拘束は発生します。 小さなお子さんがいる、家族の介護がある、片道1時間の通勤といった事情があるなら、回数より「呼び出し実績」と「呼び出されたときに何分以内に来る前提か」を確認してください。ここが曖昧なまま入職すると、日勤のみを選んだ意味が薄れてしまいます。

この3条件は、どれか1つでも該当すれば「日勤のみ」が崩れます。逆に、無床・夜間透析なし・オンコールなしの3つがそろえば、透析はかなり時間の読める職場です。

3条件を自分で聞くのが気まずいときは

勤務時間・オンコール・病棟応援の実態は、転職サービスの担当者が代わりに確認してくれます。応募前に事実だけ揃えておくと、判断がぶれません。

日勤のみの透析クリニックで働く1日

時間の使い方がイメージできると、条件の確認ポイントも腑に落ちます。2クール制(午前・午後)の外来透析クリニックでよくある流れを挙げます。

時刻業務
8:00〜8:30出勤・透析装置のプライミング・本日の指示確認
8:30〜9:00午前クールの患者受け入れ、体重測定、バイタル確認、穿刺
9:00〜12:30透析中の観察、血圧変動への対応、記録、次クールの準備
12:30〜13:30午前クールの返血・止血・見送り、ベッド消毒、交替で休憩
13:30〜17:00午後クールの受け入れ〜透析〜返血(午前と同じ流れ)
17:00〜17:30記録の仕上げ、翌日の準備、申し送り

患者さんの入れ替えのタイミングが山場で、そこを越えると観察と記録が中心になります。終業時刻が読みやすい一方、クールの切り替え時は一気に忙しくなるのが透析室の特徴です。「日勤のみ=ゆったり」ではない点は、先に知っておいてください。

給与はどう変わるか——透析だから下がるわけではない

看護師全体の平均年収は524.7万円です(厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」、きまって支給する現金給与額365,900円×12+年間賞与856,400円、平均年齢42.1歳)。透析看護師だけを取り出した公的な給与統計はないため、この全体平均が出発点になります。

収入が動く理由は「透析だから」ではなく、夜勤手当がなくなることと、病院と診療所で給料・賞与の水準そのものが違うことの2つです。病棟の夜勤をしていた人が日勤のみに移れば、夜勤手当の分だけ年収は確実に下がります。ここは避けられません。後者の内訳(賞与差・給料差・そのうち夜勤手当で説明できる分)は夜勤なしでクリニックへ転職したときの年収差の分解で医療経済実態調査をもとに計算しているので、数字を詰めたい人はそちらを確認してください。

一方で、透析には上乗せの余地もあります。透析技術認定士などの資格手当を設けている施設、患者担当制で役割手当がつく施設、日曜が休診で年間休日が多い施設——求人票の「基本給」だけでなく、次の3点を並べて比べてください。

  • 賞与の月数(「年2回」ではなく「年◯か月」で確認する)
  • 昇給の実績(「昇給あり」ではなく「昨年度の平均昇給額」を聞く)
  • 年間休日数(日曜休診の透析クリニックは休日が読みやすい)

求人票を1枚だけ見て決めないこと。同じ「透析・日勤のみ」でも、この3点の組み合わせで年収は数十万円単位で変わります。

未経験から透析に入るときに押さえること

透析未経験でも入職できる施設はあります。ただし「未経験歓迎」の中身は施設ごとに違うので、何を教えてもらえるのかを具体的に確かめてください。

手順は3つです。

  1. 習得する技術を洗い出す: シャント(動静脈瘻)の観察と穿刺、透析装置のプライミングと返血、透析中の血圧低下への対応、ドライウェイトの考え方。まずこの4つが入口になります
  2. 教育期間と方法を聞く: 「穿刺を一人で任されるまで、平均どのくらいかかっていますか」「その間は誰がついてくれますか」の2問で、教育体制の実態がかなり見えます
  3. 業務量の目安をつかむ: 前述のとおり、診療所の1施設あたり月間実施件数は985.2件、病院は752.7件です。同じ透析でも施設によって扱う量が違うため、「1クールあたり何床を何人の看護師で見ていますか」を必ず聞いてください

志望動機は「夜勤がないから」だけで組み立てないでください。採用側は定着するかどうかを見ています。次のように、前職で積んだものと透析でやりたいことを1文ずつでつなぐと、日勤希望を正直に書いても浮きません。

前職の内科病棟では、糖尿病や心不全で入退院を繰り返す方を多く受け持ち、退院後の自己管理をどう支えるかに関心を持つようになりました。透析は同じ患者さんと長く関わり、生活全体を見ていける領域だと考えています。生活リズムを整えて長く勤めたいという理由から、日勤帯での勤務を希望しています。

⚠️ つまずきやすい落とし穴

未経験の不安から「教育体制が整っている」という求人文言を鵜呑みにしてしまうのが、いちばん多い失敗です。この表現には基準がなく、プリセプターが専任でつく施設も、マニュアルを渡されて「見て覚えて」という施設も、同じ言葉で募集できてしまいます。確かめるべきは制度の名前ではなく、期間と人です。 「穿刺の独り立ちまで平均何か月か」「その間の指導担当は固定か」「独り立ちの判断は誰がするか」——この3つに具体的に答えられない施設は、教育が個人の善意に任されている可能性があります。逆に「3か月、固定のプリセプター、主任が判断」と即答できる施設は、新人を受け入れ慣れています。見学を勧められたら必ず行き、クール切り替えの時間帯に立ち会わせてもらってください。

失敗例・よくあるNG

NG①: 「夜勤なし」の一語で決めて、遅番とオンコールを見落とす

条件1・条件3の確認を飛ばした結果、入職後に「週2回の21時上がり」と「月2回のオンコール」がついてきたパターンです。求人票の「夜勤なし」は嘘ではありません。深夜帯の勤務がないという意味では正確です。ズレているのは受け取り方のほうなので、「夜勤はありますか」ではなく「いちばん遅いシフトは何時に終わりますか」と聞くだけで防げます。

NG②: 規模の小ささを「働きやすさ」と同一視する

日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」によると、2024年度の正規雇用看護職員の離職率は病床規模別で、99床以下が13.1%、100〜199床が12.6%、500床以上が10.0%でした。全体は11.0%です。小規模の施設ほど離職率が高いという結果で、「小さい職場=穏やか」とは限らないことを示しています。理由は施設によって違いますが、人数が少ない分、一人が欠けたときの負荷が大きくなりやすいことは共通します。応募先の規模が小さいなら、「直近1年で何人辞めましたか」を確認しておいてください。

NG③: 「透析しかできなくなる」と決めつけて応募自体をやめる

日勤のみを選ぶこととキャリアが止まることは別の話です。認定看護師の登録者数(日本看護協会、2025年12月現在)を分野別に見ると、A課程の透析看護は257名。救急看護1,064名、集中ケア872名と比べて、透析は公式な専門資格の保有者が際立って少ない領域です。B課程の腎不全看護91名を足しても348名で、A課程19,270名・B課程6,539名の合計25,809名のうち1.3%程度にすぎません。

認定看護師の分野別登録者数(A課程・比較のため一部分野を抜粋)

救急看護
1,064名
集中ケア
872名
訪問看護
657名
糖尿病看護
648名
手術看護
570名
透析看護
257名

出典: 日本看護協会「認定看護師 都道府県別登録者数(A課程)」2025年12月現在

見方を変えれば、人数が少ない=希少性が高いということです。透析は慢性疾患の長期管理であり、糖尿病・心不全・高齢者ケアと地続きの領域でもあります。日勤のみで生活を立て直しながら、腎・透析領域の専門性を積む——このルートは十分に成立します。実際に「辞めたい」と感じている透析看護師の悩みと選択肢は、透析看護師が辞めたいと感じる理由と専門性の活かし方で整理しています。

よくある質問

Q. 透析クリニックなら、絶対に夜勤はありませんか?

A. 「絶対に」とは言えません。無床の外来透析クリニックであれば入院患者がいないため、深夜帯の勤務が発生する構造的な理由はありません。ただし夜間透析を実施している施設では21時前後までの遅番が組まれますし、機器トラブルや急変に備えたオンコール当番を置く施設もあります。施設単位で、夜間透析の有無・病床の有無・オンコールの有無の3点を確認してください。

Q. 夜間透析はこれから増えますか、減りますか?

A. 直近の実績は減少方向です。夜間透析患者数は2014年調査まで41,000〜42,000人台でしたが、2015年に33,370人へ減り、2024年は29,744人(前年比200人減)でした(日本透析医学会)。透析患者の平均年齢が70.27歳まで上昇していることは背景の一つですが、2015年の急減は集計方法の変更が影響している可能性が出典に注記されており、減少の理由を一つに絞ることはできません。将来を断定することもできません。都市部で就労中の患者が多い地域では、夜間クールを維持する施設が残ります。

Q. 透析患者が減っていると聞きます。日勤のみの求人もこれから減りますか?

A. 縮小の方向にあるのは事実です。患者数は3年続けて減り、透析装置の設置台数(ベッドサイドコンソール)も2024年に初めて減少に転じました(148,339台、前年比2,015台減)。一方で2024年も36,404人が新たに透析を導入しており、需要が急になくなるわけではありません。現実的に備えるなら、規模と経営が安定した施設を選ぶこと、そして腎不全看護や糖尿病看護など隣接領域の知識を積んでおくことが効きます。

Q. 病棟から透析に移ると、残業はどのくらい変わりますか?

A. 公的統計で透析室の残業時間だけを取り出したものはないため、断定はできません。構造的に言えるのは、外来透析は患者さんの入れ替え時刻が決まっているため終業時刻が読みやすい一方、クールの切り替え時には業務が集中するということです。実態を知るには、面接で「先月の1人あたりの平均残業時間」を数字で聞くのが確実です。答えられない、あるいは「ほとんどありません」としか返ってこない施設は、勤怠管理自体が緩い可能性があります。クリニックの残業実態の確かめ方は残業が多いクリニックを見分ける方法にまとめています。

「日勤のみ」の中身を、応募前に確かめておく

遅番の終業時刻、オンコールの呼び出し実績、病棟応援の有無。言いにくい3点は、転職サービスの担当者が事前に確認してくれます。無料で使えるので、情報だけ集めるつもりでも構いません。

まとめ

透析で日勤のみを実現することは十分に可能です。ただし「診療科で決まる」のではなく「施設で決まる」ことを忘れないでください。

  • 構造は追い風: 透析患者の91.4%が通院。透析装置の台数・実施件数はいずれも診療所が病院を上回り、無床の診療所には夜勤という区分がそもそもない
  • 確認すべきは3条件: 夜間透析の有無、入院透析(病棟応援)の有無、オンコールの有無。どれか1つ該当するだけで「日勤のみ」は崩れる
  • 聞き方を変える: 「夜勤はありますか」ではなく「いちばん遅いシフトは何時に終わり、それは月に何回ですか」。回数だけでなく実績で聞く
  • キャリアは止まらない: 透析看護の認定看護師はA課程257名と希少。日勤のみで生活を整えながら専門性を積むルートは成立する

夜勤なしの働き方は透析以外にも選択肢があります。職場タイプごとの違いと手当の変化は看護師が夜勤なしで転職する方法にまとめてあるので、比較しながら検討してみてください。あわせて読みたい記事は以下の通りです。

参考文献

  1. 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」第1章 2024年慢性透析療法の現況2026-09-20 閲覧)
  2. 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」総括2026-09-20 閲覧)
  3. 厚生労働省「令和5(2023)年 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」結果の概要2026-09-20 閲覧)
  4. 厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査 結果の概況」2026-09-20 閲覧)
  5. 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」結果(2024年度データ)2026-09-20 閲覧)
  6. 日本看護協会「認定看護師 都道府県別登録者数(A課程)」2025年12月現在2026-09-20 閲覧)
  7. 日本看護協会「認定看護師 都道府県別登録者数(B課程)」2025年12月現在2026-09-20 閲覧)
  8. 厚生労働省「令和6年 衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」2026-09-20 閲覧)