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キャリア

看護師は何歳が多い?年齢構成と転職しやすさをデータで読む

ナースの休憩室 編集部2026年7月14日 更新13分で読めます
目次
  1. 01「自分の年齢で転職できるだろうか?」その不安、データで答えます
  2. 02看護師136万人の年齢構成を見てみよう
  3. 03年齢帯ごとの特徴を読み解く
  4. 20代 — 約29万人(21.3%)、新卒の約12人に1人が1年以内に転職
  5. 30代 — 約28.7万人(21.1%)、ライフイベントと重なる時期
  6. 40代 — 約34.9万人(25.6%)、最も厚い年齢層
  7. 50代以上 — 約43.7万人(32.1%)、ベテラン層の存在感
  8. 04年齢別"転職しやすさ"をデータで比較する
  9. 看護師の有効求人倍率は2.41倍
  10. 年代別の年収は年齢とともに上がり続ける
  11. 「辞めたい理由」の上位に「年齢」は入っていない
  12. 05准看護師との比較で分かること
  13. 06年齢に関係なく転職できる理由
  14. 理由1: 慢性的な売り手市場
  15. 理由2: 多様な就業先がある
  16. 理由3: 経験が評価される職種
  17. 07年代別の転職戦略
  18. 20代の転職ポイント — 「選択肢の多さ」を活かす
  19. 08つまずきやすい落とし穴
  20. 落とし穴1:20代の短期離職を繰り返し、採用評価が下がる
  21. 落とし穴2:30〜40代で夜勤シフトの見直しを先延ばしにする
  22. 30〜40代の転職ポイント — なぜ今がチャンスなのか
  23. 50代以上の転職ポイント — 「定年」がない働き方
  24. 09失敗例・よくあるNG
  25. NG1:「40代は転職できない」と思い込んで情報収集をしなかった
  26. NG2:50代で「夜勤なし」の求人を探したら選択肢が想定より少なかった
  27. NG3:「経験年数が長いから給与交渉できる」と思ったが根拠を示せなかった
  28. 10よくある質問(Q&A)
  29. Q. 看護師の年齢層で一番多いのは何歳ですか?
  30. Q. 40代・50代でも看護師の転職はできますか?
  31. Q. 年齢が上がると看護師の年収はどうなりますか?
  32. 11まとめ
  33. 次のステップへ

看護師136万3,142人(2024年末時点・過去最多)のうち、最も多い年齢層は45〜49歳(18万6,529人・13.7%)です。有効求人倍率は2.41倍(令和6年度)で全職種平均1.25倍の約2倍。年収も年齢とともに上がり、50〜54歳では20代前半の1.4倍近くになります。年齢は転職の壁ではなく、「経験」という武器になる——それがデータの示す答えです。

「自分の年齢で転職できるだろうか?」その不安、データで答えます

転職を考えるたび、年齢が気になってしまう方は少なくありません。「もう遅いかも」「新しい環境に馴染めるだろうか」。そんな不安を感じていませんか?

でも、実際のデータを見ると、その不安は思い込みかもしれません。厚生労働省「令和6年 衛生行政報告例(就業医療関係者)」(2025年7月公表)によると、看護師として働く人の中で最も多いのは45〜49歳の年齢層。約18万6千人が現役で活躍しており、全体の13.7%を占めています。さらに、看護師の有効求人倍率は2.41倍(令和6年度)。1人の看護師に対して2件以上の求人がある、慢性的な売り手市場が続いているのです。

この記事では、看護師の年齢構成と転職市場を公的統計データで読み解きます。「◯歳だから転職できない」という思い込みを、数字で検証してみましょう。

看護師136万人の年齢構成を見てみよう

厚生労働省の令和6年(2024年)衛生行政報告例によると、日本全国で就業している看護師の総数は136万3,142人。この数は前回調査(2022年)から51,455人増加しており、看護師不足が叫ばれる中でも着実に増え続けています。

就業看護師数は前回調査から5万人増加し過去最多1,363,142人

厚生労働省「令和6年(2024年)衛生行政報告例」(2024年)

では、この136万人はどんな年齢構成なのでしょうか。グラフで見てみましょう。

年齢階級別 就業看護師数(2024年)

25歳未満
112,853人
25〜29歳
177,515人
30〜34歳
147,911人
35〜39歳
139,445人
40〜44歳
162,129人
45〜49歳
186,529人
50〜54歳
164,077人
55〜59歳
129,202人
60〜64歳
84,049人
65歳以上
59,432人

出典: 厚生労働省「令和6年(2024年)衛生行政報告例」(2024年)

このグラフから、45〜49歳が最も多い(186,529人、13.7%)ことが分かります。「看護師は若い職種」というイメージがあるかもしれませんが、実際には40代・50代が現場を支える主力世代なのです。

最多層は45〜49歳、40代以上が現場を支える主力13.7%

厚生労働省「令和6年(2024年)衛生行政報告例」(2024年)

年齢帯ごとの特徴を読み解く

年齢構成をより詳しく見るために、年代別に分けて特徴を整理してみましょう。

20代 — 約29万人(21.3%)、新卒の約12人に1人が1年以内に転職

25歳未満(112,853人)と25〜29歳(177,515人)を合わせた20代の看護師は約29万人。全体の21.3%を占めます。

この年代の特徴は、新卒採用者の離職率が8.4%(日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」・2024年度データ)という点です。およそ12人に1人が1年以内に職場を離れる計算になります。これは決して悪い数字ではなく、「自分に合った職場を探す期間」として、早期の転職が珍しくないことを示しています。

30代 — 約28.7万人(21.1%)、ライフイベントと重なる時期

30〜34歳(147,911人)と35〜39歳(139,445人)を合わせた30代は約28.7万人、全体の21.1%です。

この年代は結婚・出産・育児といったライフイベントと重なる時期。夜勤や交代制勤務との両立が難しく、「日勤のみ」「時短勤務」などの働き方を求めて転職を考える人が多くなります。また、専門看護師や認定看護師の資格取得を目指す人も増える時期です。

40代 — 約34.9万人(25.6%)、最も厚い年齢層

40〜44歳(162,129人)と45〜49歳(186,529人)を合わせた40代は約34.9万人で、全体の4人に1人(25.6%)を占める最も厚い年齢層です。

この年代は経験値が高く評価され、管理職候補や新人指導担当としての需要も高まります。一方で、体力的な負担を感じ始める時期でもあり、「夜勤なし」「オンコールなし」といった条件で転職する人も増えます。

50代以上 — 約43.7万人(32.1%)、ベテラン層の存在感

50〜54歳(164,077人)、55〜59歳(129,202人)、60〜64歳(84,049人)、65歳以上(59,432人)を合わせた50代以上は約43.7万人で、全体の32.1%を占めます。

つまり、看護師の3人に1人は50代以上。定年後も働き続ける人が多く、パート・派遣などの柔軟な働き方で活躍しているベテラン層が厚い職種であることが分かります。

年齢別"転職しやすさ"をデータで比較する

年齢構成が分かったところで、次に気になるのは「自分の年齢で転職しやすいのか」という点です。データで見てみましょう。

看護師の有効求人倍率は2.41倍

厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」によると、保健師・助産師・看護師の有効求人倍率は2.41倍(令和6年度・常用フルタイム)。これは、求職者1人に対して2.4件の求人がある計算です。

ちなみに、全職種の平均有効求人倍率は1.25倍(令和6年度)。看護師はその約2倍の水準で推移しており、はっきりとした売り手市場です。一般企業の転職市場では「40代で転職は難しい」と言われますが、看護師の世界では選ぶ側に立てる市場が続いています。

求職者1人に対し2.4件の求人がある売り手市場(全職種平均1.25倍の約2倍)2.41倍

厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和6年度(2024年)

また、日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」では、正規雇用看護職員の離職率は11.0%(2024年度)。毎年おおよそ9人に1人が職場を移っている計算で、転職が「普通の選択肢」として機能していることがうかがえます。

年代別の年収は年齢とともに上がり続ける

年齢が上がると給与も上がる。これは看護師のキャリアでは顕著に表れます。看護師の全国平均年収は524.7万円(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」・2026年3月公表)。年齢階級別の内訳(令和6年調査)を見ると、上がり方がよく分かります。

  • 20〜24歳: 427.7万円
  • 25〜29歳: 486.7万円
  • 50〜54歳: 582.4万円(ピーク)

20代前半と50代前半では約155万円の開きがあり、50〜54歳では20代前半の1.4倍近くに達します。これは、看護師が年齢=経験値として評価される職種であることを示しています。「年を重ねるほど市場価値が下がる」という一般的な転職の常識は、看護師には当てはまりません。

年収の地域差や規模別の違いは、看護師の年収が高い都道府県 で詳しく整理しています。

「辞めたい理由」の上位に「年齢」は入っていない

日本医労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(回答3万5,933人)で「仕事を辞めたいと思う理由」(3つまで選択)の上位を見ると、興味深い事実が浮かび上がります。

  1. 人手不足で仕事がきつい: 58.1%
  2. 賃金が安い: 42.6%
  3. 思うように休暇が取れない: 32.6%
  4. 夜勤がつらい: 23.6%

ここに「年齢」を理由とする項目は上位に入っていません。看護師が職場を離れたくなる理由は、年齢ではなく働き方や職場環境にあるのです。「40代だから辞めた」ではなく、「夜勤がつらいから日勤に変えたい」「給与を上げたいから転職する」という動機が主流だということです。

准看護師との比較で分かること

参考までに、准看護師の年齢構成を見ると対照的な姿が浮かび上がります。准看護師の総数は23万3,022人で、最も多いのは65歳以上の層(44,314人、19.0%)。看護師が40〜50代を中心に分布しているのに対し、准看護師は高齢化が顕著です。

看護師資格を持つ人は現役世代が厚い職種。40代・50代の転職も決して珍しくない環境だと言えます。

年齢に関係なく転職できる理由

ここまで見てきたデータから、看護師が年齢に関係なく転職できる理由をまとめます。

理由1: 慢性的な売り手市場

有効求人倍率2.41倍という数字が示すように、看護師は常に需要が供給を上回っています。高齢化社会の進行、医療の高度化、在宅医療の拡大など、看護師を必要とする場面は増え続けています。

理由2: 多様な就業先がある

病院だけでなく、クリニック、訪問看護ステーション、介護施設、健診センター、企業の健康管理室、保育園、学校など、看護師の活躍の場は多岐にわたります。年齢や体力、ライフステージに合わせて働き方を選べるのが看護師の強みです。

理由3: 経験が評価される職種

年代別の年収データが示すように、看護師は経験年数とともに給与が上がる職種です。管理職や専門職としてのキャリアアップの道も開かれており、「年齢=不利」ではなく「年齢=強み」になる環境が整っています。

年代別の転職戦略

では、具体的に各年代でどんな転職戦略が有効なのでしょうか。年代別に整理してみましょう。

20代の転職ポイント — 「選択肢の多さ」を活かす

この年代の特徴

  • 全体の21.3%(約29万人)
  • 新卒離職率8.4%で、早期の転職も珍しくない
  • 多様な診療科や働き方を試せる時期

転職戦略

  • 夜勤専従、外来、訪問看護など、異なる働き方を経験する
  • 専門性を磨きたい診療科があれば、早めに移る
  • 認定看護師など資格取得を視野に入れる

注意点:短期離職を繰り返すと「定着しない人」という印象を持たれる可能性があります。最低1〜2年は同じ職場で経験を積むことをおすすめします。

つまずきやすい落とし穴

落とし穴1:20代の短期離職を繰り返し、採用評価が下がる

20代は転職の自由度が最も高い時期ですが、1年未満での離職を3回以上繰り返すと「定着しない人材」という印象が採用担当者に残ります。新卒離職率8.4%が示すように早期の転職自体は珍しくないものの、毎回の転職理由が「なんとなく合わなかった」「職場の雰囲気が嫌だった」だけでは、面接で説得力を持たせにくくなります。

回避法: 最低1〜2年は同じ職場で経験を積み、次の転職では「前職でこのスキルを身につけた、次はこれを学びたい」と具体的に語れる状態で動きましょう。記録・看護計画・指導経験など、職場ごとに積み上げた実績を言語化しておくことが重要です。

落とし穴2:30〜40代で夜勤シフトの見直しを先延ばしにする

30代後半から「体力的につらい」と感じ始めても、「もう少し頑張れば」「子育てが落ち着いたら」と先延ばしにするケースが多くあります。ところが50代に入ると日勤常勤・時短勤務への転換を求める競争が激しくなり、希望条件に合う求人が見つかりにくくなることがあります。データが示すように40代は全体の25.6%と最も厚い年齢層であり、同年代の競合も多い時期です。

回避法: 夜勤負担の軽減を考え始めたら、まずは日勤中心の職場(クリニック・健診センター・訪問看護など)の求人相場を調べて、選択肢を把握しておきましょう。「今すぐ動く」必要はありません。選択肢を知っておくだけでも、50代になったときの動きやすさが変わります。

30〜40代の転職ポイント — なぜ今がチャンスなのか

30代は全体の21.1%(約28.7万人)、40代は25.6%(約34.9万人)。この年代が今、転職市場で最も有利な理由があります。

経験値が評価される時期 経験年数が5年を超えると、管理職候補や専門職としての需要が一気に高まります。専門資格(ICU、救急、緩和ケアなど)を活かした転職や、看護師長・主任へのステップアップも視野に入ります。

条件交渉がしやすい この年代は「働き方を変えたい」ニーズが明確。日勤常勤、時短勤務、夜勤なし・オンコール対応なしなど、条件面での交渉がしやすくなります。訪問看護ステーションの管理者や介護施設の看護リーダーなど、新しいフィールドへの挑戦も可能です。

先延ばしは禁物 30代で「今の職場で我慢すれば」と先延ばしにすると、40代でより動きづらくなることも。体力的な限界を感じ始めたら、夜勤から日勤へのシフトチェンジは50代前半までに動くのがおすすめです。

50代以上の転職ポイント — 「定年」がない働き方

全体の32.1%(約43.7万人)と、最も厚い層。65歳以上でも5万9千人以上が就業しているのが看護師です。

50代以降の転職で大切なのは、「体力に合わせた働き方」を選ぶこと。パート・派遣で高時給を狙う、デイサービス・クリニック・健診センターなど負担の少ない職場を選ぶ、週3日勤務・短時間勤務で無理のないシフトを組む。選択肢は豊富にあります。

ベテランならではの強みは、経験を活かした相談員や指導担当としての需要。夜勤は避け、健康第一で自分のペースで働ける職場を見つけましょう。

失敗例・よくあるNG

NG1:「40代は転職できない」と思い込んで情報収集をしなかった

一般企業の転職市場の感覚を持ち込み、40代での転職を最初からあきらめるケースがあります。しかし看護師の有効求人倍率は2.41倍(令和6年度)で、40代は全体の25.6%と最も厚い年齢層です。施設側も40代のベテランを管理職候補や新人指導担当として必要としています。まずは情報収集だけでも行動してみると、選択肢の多さに驚く方が少なくありません。

NG2:50代で「夜勤なし」の求人を探したら選択肢が想定より少なかった

日勤常勤・夜勤なしの条件は人気が高く、特に50代では競合が増えます。30〜40代で夜勤の負担を感じ始めたタイミングで動かず、50代になってから一気に条件を変えようとすると、希望を満たす求人が少ない・採用側の条件が合わないという状況になりがちです。体力的な変化を感じた時期に早めに動くことが重要です。

NG3:「経験年数が長いから給与交渉できる」と思ったが根拠を示せなかった

年代別年収が50代前半で582.4万円まで上がるのは経験値が評価されるからですが、面接・給与交渉の場で「長く働いてきた」だけでは説得力が弱いです。「どの診療科で何の経験を積んだか」「どんな役割を担ってきたか」を具体的に伝えられるかどうかが、給与交渉の成否を分けます。転職前に職務経歴を整理しておくことをおすすめします。

よくある質問(Q&A)

Q. 看護師の年齢層で一番多いのは何歳ですか?

A. 45〜49歳です。厚生労働省「令和6年 衛生行政報告例」(2024年末時点)によると、就業看護師136万3,142人のうち45〜49歳が18万6,529人(13.7%)で最多です。40代全体では全体の4人に1人を占め、50代以上も32.1%と厚く、40代・50代が現場の主力世代です。

Q. 40代・50代でも看護師の転職はできますか?

A. データ上は十分に可能です。看護師の有効求人倍率は2.41倍(令和6年度)と全職種平均1.25倍の約2倍で、40代は最も人数の厚い年齢層として管理職候補・新人指導などの需要があります。50代以降もパート・派遣・クリニック・健診センターなど、体力に合わせた選択肢が豊富です。

Q. 年齢が上がると看護師の年収はどうなりますか?

A. 上がり続けます。年齢階級別(令和6年賃金構造基本統計調査)では20〜24歳427.7万円に対し、ピークの50〜54歳は582.4万円で約155万円の差があります。経験年数が評価される職種のため、「年齢を重ねるほど市場価値が下がる」という一般的な転職の常識は当てはまりません。

まとめ

看護師136万3,142人のうち、最多は45〜49歳(13.7%)。40代・50代が現役世代の中心で、50代以上だけで全体の32.1%を占めます。有効求人倍率は2.41倍と全職種平均1.25倍の約2倍の売り手市場。年収も20代前半427.7万円から50代前半582.4万円へと上昇し、年齢より「経験」が評価される職種です。

「辞めたい理由」の上位は人手不足・賃金・休暇の取りにくさで、「年齢」はほとんど登場しません。働き方を変えたいなら、年齢を理由にためらう必要はないということです。

「◯歳だから転職できない」ではなく、「◯歳だからこそ選べる働き方がある」。年齢は壁ではなく、経験という武器になります。

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